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発電機のメンテナンス キャブレーターを分解清掃

ヤマハEF900iSは、小型のインバーター搭載発電機で、ホンダEU9iと並んで人気のある機種です。 このヤマハのEF900iS、少し前まで快調に動いていたのですが、ある時からエンジンの回転数が安定し なくなりました。いわゆるハンチングです。

そうこうしていると、動かした発電機が勝手に止まるようになり、エンジンオイルやエアフィルターを清掃したところで変わりありません。 ブーンブンブーンとエンジン音もやはり変なままです。 そこで発電機を分解して、キャブレターを清掃してみました。そのメンテナンスの様子を備忘録として記録したページです。 同機種を所持している方の何かの参考になれば幸いです。


発電機メンテナンス作業の前に

ヤマハのEF900iS発電機 発電機のキャブレターのオーバーホール作業では、それほど特殊な工具は必要としません。レンチにドライバー、それにラジオペンチがあると 便利でしょう。ただキャリブレーターの清掃のためにクリーナーは必要です。そのクリーナーの残りを吹き飛ばすために、カメラ用のエアーダスターも 用意しておくと便利です。 キャリブレータークリーナーは、ホームセンターなどで売っていますので、前もって購入しておきましょう。 今回はKURE製のキャリブレータークリーナーを今回使用しました。

また、作業を始める前には、発電機のスイッチ各部を点検して、安全に作業できる環境にしましょう。ガソリンもなるべくなら空の状態で作業したいところです。 それに作業中は火気厳禁です。タバコなどを吸わないようにしましょう。

なお、ここでご紹介しているオーバーホール方法は、 あくまで私が行った一つの手法です。自分の備忘録兼、皆様の参考になればと思って記載していますので、メンテナンスの結果については 保証できません。悪しからずご了承ください。

発電機のカバーを取り外す

ヤマハのEF900iS発電機 オープン型の発電機と比べると、EF900iSのような発電機はケースで覆われているため、発電機の本体部分にアクセスしづらくなっています。 そのため、まずは発電機の外を覆っている防音カバーを外さなければなりません。 これが案外と面倒で、これが嫌で専門業者に依頼する人も多いと思います。

いよいよ発電機のケースを外すわけですが、キャブレターの清掃だけなら、発電機の裏側のネジだけ外せばOKです。 電源取り出し口がある側は触らなくて大丈夫です。右上の写真で丸く印をしているところに、固定ビスがあります。 このビスをプラスドライバーで外していきます。外したビスはなくさないように、どこかにまとめておきましょう。

ヤマハのEF900iS発電機の内部 あと発電機の前の下にも止めネジがあります。また、後ろ側にはマフラーがありますが、その部分にも4つ止めネジがあります。それも 全て外してしまいます。

すべてのネジを外すと、発電機の片側を覆っているケースを外せるようになります。割らないように力を加減しながら、ケースを発電機から 取り外します。右上がその片側部分を取り外した様子です。 ガソリンタンクやそこから伸びるゴムチューブ、エアーフィルターの箱が見えています。

発電機の接続を確認しておく

キャブレターの位置を確認 ケースが外れたら、発電機各部の接続を確認しておきましょう。これからチューブなどを外していきますので、もう一度組み上げるときに どれがどれと繋がるかわからなくなったら大変です。デジカメで写真を撮っておくとよいでしょう。 いろいろな角度から写真を撮って、後でわからなくなったときに確認できるようにしましょう。

ここでこれから外すキャブレターの位置も確認しておきましょう。右上の写真がそのキャブレターです。 何本かの黒いチューブに隠れていますが、本体は銀色の金属製です。このキャブレター周りの接続をじっくり見て、つなぎ方を記憶しておきましょう。

邪魔なチューブを外していく

取り外すケーブル 発電機のキャブレターを外すために、邪魔なチューブを外していきます。まずはエアーフィルターのチューブからです。 どのチューブも固定フックが付いていますので、ペンチかなにかを使いながら外していきます。 古い発電機だとゴムチューブが経年劣化していることもあるので、注意しましょう。

エアーフィルターのチューブが外れたら、燃料タンクから出ているゴムチューブも外します。今回の作業で外す必要のあったチューブは、 右上の写真に赤丸で示しています。合計で3本のチューブを外しました。

各部品を発電機から取り外す

エアーフィルターとキャブレター チューブが外れたら、次にエアーフィルターのカバーを外します。これを外さないとキャブレターが取り出せません。 フィルター自体はそのままでOKですので、カバーだけ取り外しておきます。

それからエアーフィルターからキャブレターへと伸びる、空気導入口も外しましょう。これは黒いプラスチック製の部品で、キャブレターに 覆い被さるようにとりついています。ここのネジがキャブレターの固定ネジも兼ねていますので、レンチを使って慎重に外します。 右上の写真の赤丸がそのネジになります。

発電機のスロットル 次に発電機の表から伸びているワイヤーを外さなければなりません。右の写真の赤丸部分です。 このワイヤーは固く締め付けられているので、気をつけて外していきます。元通りに取り付けられるよう、外す前に位置などを覚えておきましょう。

そして最後にキャブレターの上に乗っている黒いプラスチックを外しましょう。これは2本の金色のビスで止められています。 この機器は、エコノミーモードと通常モードを切り替える役目をしているので、外すとキャブレターのスロットルが初期値に戻ります。 取り外す前によく見ておいて、取り付けるときにはスロットルが同じ位置にくるように取り付けましょう。 (右上の写真では既に取り外しています)

キャブレターを分解する

発電機のキャブレター ここまで来たら、後は引き抜くだけでキャブレターをエンジンから外すことができます。右は手に取ったキャブレター本体です。 チューブを外していないので、人工心臓のようにも見えます。

キャブレターを外したら、下部にあるボルトをレンチでゆるめて銀色のチャンバー部分を取り外します。 チャンバーを外すと、中からプラスチック製のフロートと金色のメインジェットが見えてきます。 今回は、このメインジェットにゴミがつまって、発電機の調子が悪くなっていました。

キャブレターの内部 ところで、チャンバーが外れたら中の様子を見てみましょう。ガソリンを入れたままにして、長い間放置していた発電機ですと、ガソリンが 硬化してチャンバー内にこびり付いているはずです。こうなるとエンジンをいくら始動しようとしても動きません。 エンジンにガソリンと空気の混合空気が、エンジンへと流れないためです。このチャンバーの汚れをキャブレタークリーナーで落として、空気の流れを 作る必要があります。

幸いチャンバー内は、右上のようにとても綺麗でした。しかし小さなカスが転がっており、これがメインジェットに詰まってエンジンのふけが悪く なっていたようです。ほんの小さなゴミでしたが、これだけでも発電機の調子が悪くなるのですね。

さて、メインジェットをキャブレターから取り外します。メインジェットは右上の写真で赤丸を付けた小さな部品です。 ここには直径1ミリ以下の小さな穴が空いていて、ガソリンを霧状に噴射する役目を担っています。 傷つけないように気をつけながら、ドライバーで外していきます。外したら穴が詰まって否かどうか確認しておきましょう。 発電機の調子が悪いときは、たいていこのメインジェットが詰まっているようです。

キャブレターを洗浄

メインジェット キャブレタークリーナーを使って、キャブレター内を洗浄します。キャブレター内には、たくさんの小さな穴が空いていますので、 全ての穴にクリーナーのノズルを差し込んで噴射洗浄します。

なお、キャブレタークリーナーには、ゴムやプラスチックを劣化させる成分が含まれていますので、その点は注意しましょう。 どうしても気になるようでしたら、そのようなパーツを外してから洗浄します。 キャブレターは細かい部品が多いので、なくしたりしないように注意しましょう。

経年劣化が酷いキャブレターの場合には、汚れがこびり付いて落ちにくいときがあります。その時には、クリーナーを噴射後何分か置いてから 数回噴射洗浄します。メインジェットももちろんクリーナーで洗浄します。

クリーナーで洗浄後数分おいてから、エアーダスターを使って各部を掃除します。小さな穴にも忘れず噴射して、空気の通りを確かめます。 特にメインジェット部分は、空気がしっかりと通るかよく確認しましょう。

パーツを元通りにくみ上げる

ヤマハのEF900iS発動発電機 外した部品を元通りにくみ上げて行きます。まずはキャブレターをエンジンに取り付けます。この時、キャリブレーターから外した ホースも接続します。キャブレターとエンジン、エアクリーナーの間にはパッキンがあるので忘れず取り付けます。

キャブレターが取り付けられたら、その他の外したパーツをくみ上げていきます。慎重にゆっくりと取り付けていきましょう。 手順や取り付け方を忘れたら、撮影しておいたデジカメが役に立ちます。外す前の状態に戻していきます。

チューブの接続も終わって、各部の接続を確かめたら、最後にカバーを取り付けます。燃料注ぎ口のプラスチック部分に差し込み口が ありますから、それを押し込んでからはめていきます。最後に各部のネジを接続して終了です。お疲れ様でした。 このメンテナンス作業には、写真を撮りながら行ったので2時間ほどかかりました。慣れていれば、1時間弱ほどで終わる作業です。