天体写真の世界 > 撮影機材 > ARCA-SWISSモノボール雲台 Z-1

アルカスイス自由雲台Z-1の使用感

アルカスイス自由雲台Z1 デジタル一眼レフカメラとカメラレンズを使って天体写真を撮る場合、なくてはならない機材の一つに自由雲台があります。 カメラ三脚に付属する雲台はバーが付いた3ウェイタイプのカメラ雲台が人気ですが、 赤道儀にカメラを取り付けることを考えると、自由雲台が便利で人気があります。

風景写真などに比べて、天体写真では長時間露出することが多いため、雲台の強度は非常に重要です。 小型赤道儀とデジタル一眼レフカメラ使って星空を追尾撮影しても、 自由雲台の締め付け力が弱いために星が流れて写ったことが何度もあります。 今まで、星空撮影に人気のあるスリックバル自由雲台や、ベルボンのPH-173G等を使ってきましたが、 なかなか満足できるものがありませんでした。

そんなときに、見つけたのがこのアルカスイスの自由雲台Z1(ARCA SWISS Z1)です。 実際にこのアルカスイスZ-1使ってみると、クランプの回し心地は軽いのに保持力は強力と、 使い易いモノボール雲台で、今では手放せない写真撮影機材の一つになっています。


アルカスイスZ-1雲台の概要

アルカスイス自由雲台Z1のクランプ アルカスイス自由雲台の特徴として上げられるのは、雲台のモノボールに使われているアスフェリカルボール(楕円ボール)です。 このボールが中心からオフセットして設置されているため、普通の自由雲台と比べると少ない力で強力な保持力を発生するということです。 上にも書きましたが、実際に使ってみるとそのクランプの軽さに驚きます。

アルカスイス雲台のクランプは、円筒形をしたノブなのですが、その周囲に目盛が打たれています。 この位置によって、モノボールの締め付け力が変わるようになっています。 400ミリレンズなどの重いレンズを付けたときに、ある程度クランプを回しておけば、ちょうどよい保持力を保ったまま、 構図を変更することができ、使い勝手がよくなっています。

アルカスイスのカタログを見ると、私が使用しているARCA-SWISS Z-1モノボールヘッドの耐荷重は59キロとなっています。 少々信じがたい数字ですが、実際に使用しているとあながち嘘でもない保持力に驚かされます。 ただ59キロと言えば、大型の天体望遠鏡でも保持できる数字です。 さすがに、TOA130などの長い鏡筒をこれで保持するのは辛いのではないかなと思います。

アルカスイス製品の日本での取扱は、ケンコーが総代理店となっているようです。 大きなカメラ店などに行くと、たまに現物を置いている場合もあります。 魅力的なアルカスイス自由雲台ですが、一番安いARCA SWISS Z1モノボール雲台で6万円台後半と、 アルカスイス雲台の価格は、高性能レンズ一本買える値段となっているのが残念です。 ちなみに私は、アメリカのカメラショップ「B&H」にてアルカスイス雲台を購入しました。


Really Right Stuffのプレート

Really Right Stuffのプレート アルカスイスに限らず自由雲台の弱点としては、カメラをねじ込んで固定する際の面倒さと縦構図の取りづらさです。 特にカメラを取り付ける時、モノボールヘッドを回してデジカメのカメラネジにねじ込んで固定するのは、 手間がかかるだけでなく、デジカメをうっかり落としてしまう恐れもあります。

その手間を解消するために、カメラ雲台にはクイックシューをいつも取り付けています。 しかしクィックシューにもなかなか自分の目的に合うものがなく、いろいろな製品を今までに試していました。 そんなときに見つけたのが、Really Right Stuff(リアリー・ライト・スタッフ)というアメリカのカメラ用品メーカーです。 なんでもアルカスイス社に勤めていた人が独立して作った会社だそうで、 アメリカのカメラマニアには定評があるカメラ機材メーカーのようです。

Really Right Stuff社の製品のよいところは、デジタル一眼レフカメラの機種ごとに専用に用意されたクィックリーリースプレートと、 クィックリリースクランプ(アリガタ)がラインナップされていることです。 このReally Right Stuff社のL型専用プレートは、右上の写真のように縦位置でもカメラを保持できるように製造されているので、 カメラを縦構図に変えたいときに便利です。 製品の製造精度もよく、クランプを閉めても確実に保持してくれます。 カメラ専用に設計されたプレートだけでなく、クランプにも各種用意されているので、自分の目的に合ったものを選べるのもよいところです。 Really Right Stuffのクランプを実際に星の撮影に使っていますが、ガタなどはなく、 軽いタッチでしっかりと閉まる使い心地に良さに満足しています。

なお、Really Right Stuff製品の購入は、このメーカーのウェブサイトから直接購入する必要があります。 代理店などでは取り扱っていないようで、アメリカの人気カメラショップB&Hに問い合わせても、取り扱いしていないということでした。 しかしReally Right Stuff社の対応はよく、電話やメールの応対も非常に良かったですので、安心して購入することができました。


アルカスイス自由雲台Z1のヘッド交換

アルカスイス自由雲台Z1とReally Right Stuffのプレート交換 今回購入したアルカスイス自由雲台には、クイックシューが最初から装備されているアルカスイスZ1クィックというモデルがあります。 はじめはこちらを購入しようと考えていたのですが、 Really Right Stuff社のように専用のクィックプレートなどは用意されていないため、使い心地が不安でした。 そこで、Really Right Stuff社に問い合わせてみると、RRSのB2 AS IIという名前のクランプに後から取り替えられるということで、 雲台は一番安いアルカスイスZ1を購入することに決め、後から自分で自由雲台のヘッドをReally Right Stuffのクイッククランプに交換しました。

ヘッドの交換について簡単に触れますと、簡単なようで最初は非常に戸惑いました。 まず、アルカスイス自由雲台のヘッドは、右上写真のようにネジで自由雲台本体に取り付けられているのですが、 この固定ネジを回すためのソケットレンチがなくて困りました。 手元にあったソケットは肉厚が分厚くて、ネジの部分に掘られている溝に入らないのです。 最終的には、ちょうど合う工具を持っていた友人にゆるめてもらったのですが、購入した後だけに焦りました。

雲台からヘッドを外せれば、Really Right Stuffのクランプの取り付けは至って簡単で、クランプに付属してくるネジを使って固定するだけです。 こうして固定して組み合わせたアルカスイスの自由雲台がこのページの一番上の写真というわけです。 この組み合わせで使うようになって、今まで使って来たハスキー社の3Dヘッド雲台の出番は少なくなりました。 しっかりした自由雲台は、星景写真などだけでなく、風景写真、それに持ち運びにも便利です。


アルカスイス自由雲台の問題点

アルカスイス自由雲台の問題点 私が使用している自由雲台Z-1の、カメラ三脚にねじ込む部分のネジ穴は、一般的に「太ネジ」と呼ばれているネジ径3/8inchです。 Z-1には、日本で一般に使われている細ネジ(ネジ径1/4inch)仕様もありますが、所有しているジッツオの三脚が太ネジ仕様だったため、 こちらのモデルを選択しました。

このアルカスイス自由雲台をポータブル赤道儀や、細ネジ仕様のカメラ三脚に取り付ける際には、 ネジアダプターを使用すればよいはずです。 しかし、Z-1雲台のネジ穴の面形状がフラットのため、日本で一般に販売されているネジアダプターを使用すると、 ネジアダプターが底面から少し浮いてしまい、カメラ三脚とZ-1雲台の間に隙間が開いてしまいます。 今まで何社かのネジアダプターを使用してみましたが、どれもしっくりこず困ってしまいました。

アルカスイス純正のネジアダプターを使用すれば解消するのかもしれませんが、 現在のところは、丸くくりぬいた1ミリ厚のアルミ板をZ-1雲台とカメラ三脚の間に挟むことで対処しています。 もし太ネジ仕様のアルカスイス雲台を購入する予定なら、この点を確認の上、購入したほうが良いかもしれません。

デスモンドクランプ DAC-01
デスモンドクランプ DAC-01

アルカスイス互換の安価なノブ式クイックリリースクランプです。 ネットでの評価も割と良かったので、試してみたものです。 手に取ってみると思いの外しっかりしていて、お買い得感があるクランプです。

現在はRRS社のクランプをアルカスイスZ-1に使用しているため、このクランプは赤道儀のヘッドに付けて運用しています。 RRS社のプレートを挟むと少し浮き上がる感じはありますが、 安価なアルカスイス互換のクランプを探している方には、お勧めできる製品の一つだと思います。

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アルカスイス自由雲台Z1のスペック

アルカスイスZ1モノボールヘッドの仕様を以下に示します。

名称 モノボールZ1(1/4"ネジ)
耐荷重 59kg
ボール直径 50mm
重さ 580g
高さ 105mm

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