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デジタル一眼レフカメラ比較と天体写真

星空や天体の撮影でも、デジタルカメラが主流になりました。 中でもデジタル一眼レフカメラが人気で、カメラレンズを使った星空撮影だけでなく、 天体望遠鏡に接続して銀河・星雲を撮るなど、多くの分野で使われています。 このページでは、天体撮影向けのデジタル一眼レフの選び方や性能の比較について記載しています。


デジタル一眼レフカメラの天体写真適性

デジカメ TOPICS
ニコンが天体撮影用D810Aを発表

デジタル一眼レフカメラが市場に出始めた頃は、長時間ノイズや高感度ノイズが多く、星空撮影には使い物になりませんでした。 しかし、新しい機種が登場する度にデジカメのノイズは減少し、 最新のデジタル一眼レフカメラは、長時間撮影時のノイズだけではなく、 高感度ノイズの問題も大きく改善されています。

現行モデルのデジタル一眼レフカメラなら、気温が高くなる夏でも、 天体写真撮影によく使われる10分程度の長時間露出にも耐え得る性能を持っています。 デジタル一眼カメラは、天体専用の冷却CCDカメラに比べてハンドリングが良いことも利点で、 初心者でも使いやすいのが魅力です。

しかし、市販のデジタル一眼レフカメラは、 撮像素子センサーの前に取り付けられているフィルターの関係で、赤い星雲が写りにくくなっています。 そのため、赤い散光星雲の写真を好んで撮影する天体写真ファンは、 フィルターを天文用フィルターに交換した改造デジタル一眼レフカメラで撮影しています。

最近では、ライブビュー機能や14ビット階調を持ったデジタル一眼レフカメラが一般的になり、 デジタル一眼レフカメラの人気がますます高まってきました。 デジタル一眼レフカメラは、これから天体写真を始められる方にもお勧めできるカメラと言えるでしょう。


デジタル一眼レフカメラの選び方

キヤノンEOS70Dデジタル一眼レフカメラ 天体撮影用のデジカメを選ぶ際、まず最初にチェックしておきたいのは長時間ノイズの発生量です。 これはデジカメノイズ比較ページをご覧いただければわかるとおり、 デジカメの機種ごとに大きく異なっています。

デジタルカメラでの天体撮影はノイズとの闘いとも言えますから、 デジカメのノイズ発生量が多いと綺麗な写真を得るのは難しくなります。 天体撮影用のデジカメを購入する際には、 できるだけ長時間ノイズの少ない機種を選ぶのが、楽をして良い天体写真を撮るポイントともいえます。

新しく発売された最新のデジタル一眼レフカメラについては、長時間ノイズのレポートが天文誌によく掲載されます。 万全を期すなら、そのレポートをチェックしてから購入するのがよいでしょう。 本サイトでも、デジタル一眼レフカメラについて、ノイズの量も含めたレビューを掲載していますので参考にしてください。

ちなみに、天体写真撮影用として人気のあるデジタル一眼レフは、 キヤノンのEOSKissデジタルシリーズです。 これは、ノイズが他機種に比べて少ないことと、低価格であることが大きな理由でしょう。 私が使っていたキヤノンEOSKissDXは、たくさんの方が天体写真撮影用として使用していました。 最近、登場したキヤノンEOSKissX7やX7iも、引き続き天体写真ファンに人気があります。

キヤノンの中級機であるEOS60DやEOS70Dも、天体撮影用として定番のデジタル一眼レフカメラです。 どちらもバリアングル液晶が用いられているので、天体望遠鏡に取り付けた際、 モニターを確認しやすいのがメリットです。 今まで使用したデジカメの特徴については、左リンクにまとめていますので、そちらもご覧下さい。

ニコン製デジタル一眼レフカメラの中では、昔は、ニコンD70やニコンD50が低ノイズデジタルカメラとして人気がありました。 その後、ニコンD80はソフトウェアでのノイズ低減処理がスムーズではなかったため、 ニコンからキヤノンへ移行する天体写真ファンが増えましたが、 最近、再びニコンのデジタルカメラが天体撮影の分野で注目されつつあります。 中でも35ミリフルサイズセンサーが用いられた、ニコンD810やニコンD610は、 星景写真撮影の分野で人気が高まりつつあります。 本体価格が高いため、フィルター改造に踏み切る人は少ないようですが、 フィルターを天文用に換装すれば、バラ星雲を始めとした赤い星雲の撮影にも使えるでしょう。


天体写真専用デジタルカメラ

冷却CCDカメラ 天体写真を撮るための専用のデジタルカメラとしては、冷却CCDカメラがあります。 生産数が少なく、大変高価なデジタルカメラですが、モノクロタイプCCDセンサーが用いられた機種が用意されるなど、 天体撮影にとって魅力的な仕様になっています。 天体写真専用なので一般写真には使えませんが、フィルター改造せずに赤い星雲を含めた全ての天体を撮影することが出来ます。

冷却CCDカメラを使うには、パソコンと容量の大きな外部電源が必要になります。 また、視野を確認するためのファインダーがなく、 デジタル一眼レフカメラのように直接撮影対象を見ることはできません。

しかし、特に使いにくいということもなく、 慣れてしまえば、デジタル一眼レフカメラと同じように構図合わせやピント合わせが可能です。 カラー画像を得ようと思えば、色分解フィルターなどが必要になるためさらに高価になりますが、 天体望遠鏡と組み合わせて、究極の天体写真を撮りたい方にはお勧めのデジタルカメラです。

このカメラの特徴は冷却CCDカメラのページで詳しく述べていますので、左のリンクからご覧ください。 また、私が撮影に使用している冷却CCDカメラについては、 撮影機材のページで紹介していますので、そちらもご覧いただければ幸いです。


デジカメ対応レンズ

デジカメ対応レンズ 銀河や星雲をクローズアップして撮影する際には、天体望遠鏡を使用しますが、 星座や天の川といった広い範囲を撮影する場合は、カメラレンズが必要になります。 しかし星は点像ですから、天体写真ファンはレンズの諸収差に厳しい目を持っています。 実際のところ、星空撮影で満足できる性能のレンズがなかなか見つかりません。

銀塩フィルムカメラからデジタル一眼レフカメラへの移行時期には、 せっかくのデジタルの性能を満足させることのできないレンズが数多く市販されていました。 最近ではどのレンズもデジタル対応になりましたが、中には星空の撮影には使いづらいレンズもあります。

カメラレンズで星を撮るというのは、レンズの諸収差(コマ収差・非点収差等)の発生量をテストしているようなものかもしれません。 レンズの性能が一目瞭然にわかるので、レンズ選びの参考にもなるのではないでしょうか。 左のリンクのページには、実際に星空撮影に使用したレンズを、撮影画像と共に載せています。 レンズ購入時のご参考になれば幸いです。


デジカメ向けの天体望遠鏡

ε-250天体望遠鏡 デジタル一眼レフが天体写真撮影用カメラの主流になった頃、天体望遠鏡メーカーも光学系の設計変更を迫られました。 カメラレンズと同様に、従来の天体望遠鏡もデジタル対応の設計ではなかったため、 性能が良いと考えられていた高性能な望遠鏡でも、デジカメで撮影すると色収差などが目立つようになったのです。

このため、天体望遠鏡メーカーは相次いでデジカメ対応の天体望遠鏡を開発・発売開始しました。 また、デジタル対応と同時に、F値の明るい撮影専用望遠鏡の見直しも行われました。 デジカメは、長時間露出すると、ノイズが沢山出てしまいます。 この長時間露出を防ぐには、F値の明るい光学系を使って、短い露出時間で撮影するのがベストです。 そのため、デジタル一眼レフカメラで撮影されるようになるにつれて、F値の明るい天体望遠鏡に人気が集まるようになりました。 その火付け役となったのが、ε-160を始めとするイプシロン光学系です。

最近では、主要な天体望遠鏡メーカーの製品であれば、 デジタル一眼レフカメラでの撮影を前提として設計しているので、 従来の望遠鏡と比べて色収差が少なく、シャープな光学系になっています。 オークションなどで中古品を選ぶ際には、デジタルに使える光学系かどうか確認した方がよいでしょう。

撮影用の天体望遠鏡を選ぶ際は、撮影画像を本やインターネット上でチェックすることをお勧めします。 天文雑誌のギャラリーなどでよく使われている天体望遠鏡は、多くの場合、高性能でデジカメを使った天体撮影向きの望遠鏡であると言えます。 また、天体望遠鏡は同じ口径でもメーカーによって価格に差があります。 一概には言えませんが、やはり値段の張る望遠鏡はそれなりにしっかり作られていて、写真撮影にも使いやすいものが多いと考えてよいでしょう。

望遠鏡の中には、アストログラフと呼ばれる天体写真撮影の専用機として作られた望遠鏡も存在します。 究極の天体写真を撮りたい方は、このような望遠鏡を選ぶという選択肢もあります。


ミラーレスやコンパクトデジカメ

最近は、ミラーレス一眼カメラを使用して、星空を撮影する方が徐々に増えてきました。 以前は、ミラーレスはデジタル一眼レフカメラに比べてノイズが多く、天体写真ファンには敬遠されていましたが、 ソニーから35ミリフルサイズのミラーレスカメラが発売された頃から、徐々に注目されるようになりました。

星空撮影用としてミラーレス一眼カメラを選ぶ際には、ノイズ発生量はもちろんですが、 最長の露出可能時間もチェックしましょう。 最近は少なくなりましたが、古い機種では、一度に露出できる時間に制限のある製品がありました。 そのようなデジカメは長時間ノイズが多いとも考えられますので、星空撮影用としては使いづらい可能性があります。

コンパクトデジカメでも、星空撮影モードを備えた機種が登場しています。 星空撮影モードで撮影すると、カメラ内の画像処理で比較明合成画像を作成してくれ、自分で画像処理する手間がかかりません。 写りそのものは、デジタル一眼レフカメラに敵いませんが、旅先で手軽に星空を撮影したいときなどに便利なカメラでしょう。 星空撮影の人気が高まっていますので、今後、このような星空撮影用のコンパクトデジカメが増えてくるのではないでしょうか。

天体望遠鏡メーカー比較ページにも各望遠鏡メーカーの特徴を載せています。併せてご覧ください。

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