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星景写真に人気のあるデジカメは

星空の写真を撮影するデジタルカメラを選ぶにあたって、天文雑誌の読者のギャラリーのデーターは貴重な情報源となります。 ここで使用率の高いカメラはたいていの場合、ノイズが少なく、天体撮影に向いたデジカメだからです。

そこで星景写真撮影のデジカメ選びの参考データーとして、 月刊の天文雑誌「星ナビ」の読者のギャラリーの使用機材を集計してみました。 年毎に集計しましたので、現時点における機種選びの参考としてだけでなく、 デジカメの新機種の影響や人気デジカメの変遷も見て取れると思います。


データ集計方法について

統計の元データとして、月刊星ナビの2009年1月号から2017年11月号に掲載されている「星ナビギャラリー」を用いました。 データーの集計は、掲載作品を月・惑星写真と星景写真、星雲・銀河写真に分けた後、 星景写真のデーターだけを取り出して行いました。

ポータブル赤道儀を使用した天の川銀河の広角写真も星景写真に含めています。 何を星景写真と考えるかによって、若干数値が増減する場合もありますが、その点ご了承ください。

なお、同じ作者の作品が、1年に複数回ギャラリーに掲載された場合も、それぞれカウントしています。 ですので、ギャラリー常連と呼ばれる方が使っている機材が多くカウントされている可能性があります。


2009年のデジカメ集計結果

2009年の頃は、星景写真は今ほど一般的ではなく、 銀塩フィルムで星景写真を撮影していたユーザーが、 デジタル機材に変えて撮影を始めて少し経った頃と言えます。 2009年の星ナビギャラリーに登場した星景写真の作品数は53作品と、 2013年(82作品)に比べて、3分の2程度にとどまっていました。

順位カメラ名1年間の登場回数カメラの発売開始時期
1位キヤノンEOS5DMarkII17回2008年11月
2位キヤノンEOS40D7回2007年8月
3位ペンタックス67(6×7含)4回1969年
3位リコー Caplio GX1004回2007年4月
5位キヤノンEOS5D3回2005年8月

上の表は、各デジカメのギャラリー登場回数を1年間集計して、ランキングした結果です。 2008年末に発売開始された、キヤノンEOS5DMarkIIの登場回数が突出しています。

2009年のデジカメ使用率集計グラフ 星ナビギャラリーにキヤノンEOS5DMarkIIが初めて登場したのは、2009年5月号です。 星ナビ2009年2月号に、キヤノンEOS5DMarkIIの使用レビューが掲載されていましたので、 このレビュー記事を読んで、購入された方が多かったのかもしれません。

2位と5位にも、キヤノン製デジタル一眼レフカメラが登場しています。 星空撮影の分野でキヤノン製カメラの人気が高いことが、2009年のデーターからも伺えます。 1年間の集計結果をメーカーごとに分け、グラフ化すると右上のようになりました。 掲載作品全体に占めるキヤノン製カメラの割合は66%と、他のカメラメーカーを圧倒しています。

また、3位に中判銀塩カメラのペンタックス67が入っています。 ペンタックス67は、デジタル機材が普及するまでは、星景写真の分野で人気があるカメラでした。 この頃はまだ銀塩フィルムを使って、星景写真を撮影する方も多かったということでしょう。


2010年のデジカメ集計結果

2010年の星ナビギャラリーには、たくさんの星景写真が掲載されています。 一年間に登場した星景写真の件数は84作品と、ここ数年で一番の数です。 誌面でも「デジカメで星景写真を撮ろう」という特集が組まれ、 デジタル星景写真が一般的になりつつあることが分かります。

順位カメラ名1年間の登場回数カメラの発売開始時期
1位キヤノンEOS5DMarkII42回2008年11月
2位キヤノンEOS50D5回2008年9月
3位キヤノンEOS40D4回2007年8月
3位キヤノンEOSKissX24回2008年3月
5位ニコンD7003回2008年8月

上の表は、2009年と同様、デジカメのギャラリー1年間の登場回数を集計したものです。

2010年のデジカメ使用率集計グラフ 2008年末に登場したキヤノンEOS5DMarkIIが、圧倒的な登場回数です。 この1年間に誌面に掲載された星景写真の全作品数が84作品ですから、 実にその半分の作品が、キヤノンEOS5DMarkIIで撮影されていたことになります。

キヤノンEOS5DMarkII以外のキヤノン製カメラも誌面に数多く登場し、 ランキング1位から4位までを、キヤノン製のデジタルカメラが占める結果になりました。

メーカーごとの集計グラフを見ても、キヤノン製デジタルカメラによって、 掲載された全星景写真の77%が撮影されているのがわかります。 キヤノンEOS5DMarkIIの登場は、星景写真ファンにとって、それだけインパクトがあったということでしょう。

5位には、ニコンのフルサイズデジタル一眼レフカメラ、D700がランキング入りしていますが、 キヤノンEOS5DMarkIIよりも発売時期が早く、高感度ノイズが少ないにも関わらず、 ギャラリーでの登場回数が伸びていません。 これは、ニコンD700で星を撮影すると偽色が出るという点を、天体写真ファンが敬遠したためでしょう。


2011年のデジカメ集計結果

2011年と言えば、春のCP+で注目を集めた、ビクセンの星空雲台ポラリエが発売された年です(発売開始は2011年11月)。 それまでにもTOASTを始めとしたポータブル赤道儀はありましたが、 高価だったため、一般ユーザーには広がりませんでした。 手に入れやすい価格のポラリエの登場で、星空撮影の認知度が一段と高まった年と言えます。

順位カメラ名1年間の登場回数カメラの発売開始時期
1位キヤノンEOS5DMarkII25回2008年11月
2位キヤノンEOSKissX25回2008年3月
2位ニコンD7005回2008年8月
4位キヤノンEOS40D4回2007年8月
4位ニコンD50004回2009年5月

2010年と同様、キヤノンEOS5DMarkIIが、全72作品中、25作品と高い使用率を誇っています。

2011年のデジカメ使用率集計グラフ 2位には、前年年3位タイに入っていたキヤノンEOSKissX2がランクアップしています。 キヤノンEOSKissX2は、高感度ノイズが少ないということで、 星雲や銀河を撮影する天体写真ファンに人気を博したモデルです。 天文ショップでは、冷却改造されたカスタムモデルも販売されるようになり、 ギャラリーにもこのカメラで撮影された星雲写真がよく掲載されました。

4位タイには、ニコンのAPS-Cサイズデジタル一眼レフカメラ、D5000が登場しています。 この表には掲載できませんでしたが、キヤノンEOSKissX3やEOSKissX4を始めとした入門機種も、 それぞれ3回誌面に登場しています。 今までは、一部のハイアマチュアだけが星景写真を撮っていたのが、 この頃から幅広いユーザーが星景写真を撮り始めたということかもしれません。

メーカーごとの集計結果グラフによると、キヤノンのシェアは前年より少し減って、72%となっています。 逆にニコンは一気に増えて、全体の25%を占めるようになりました。


2012年のデジカメ集計結果

2012年といえば、キヤノンがEOS5DMarkIIの後継機、キヤノンEOS5DMarkIIIを発売開始した年です。 星景写真の分野で圧倒的な人気を誇ったデジタル一眼レフカメラの後継機だけに、 発表前から天体写真ファンから注目を集めていました。 新機種への移行が、集計結果で表れるでしょうか。

順位カメラ名1年間の登場回数カメラの発売開始時期
1位キヤノンEOS5DMarkII25回2008年11月
2位ニコンD70006回2010年10月
3位キヤノンEOS60D5回2010年9月
3位キヤノンEOSKissX55回2011年3月
5位ニコンD50004回2009年5月
10位キヤノンEOS5DMarkIII2回2012年3月

結果はこれまでと同様、ギャラリー登場回数トップを飾ったのは、キヤノンEOS5DMarkIIでした。 全79作品中、25作品がこのフルサイズデジタル一眼で撮影されています。

2012年のデジカメ使用率集計グラフ 3月に発売開始されたキヤノンEOS5DMarkIIIが初めて誌面に登場したのは、 2012年11月で、1年間に2作品だけに留まりました。 星景写真は撮影に時間がかかるということと、撮影から誌面掲載までのタイムラグが大きな原因でしょう。

ただ、EOS5DMarkIIIは、前機種に比べてノイズは減ったものの、画素数がほとんど同じだったため、 すぐに購入せず、しばらく様子見に徹した星景写真ファンも多かったようです。 また、同時期に発売された高画素のニコンD800の影響も大きかったのでしょう。

2位には、ニコンのDXフォーマットデジタル一眼「ニコンD7000」がランキング入りしています。 ニコンD7000は、バランスが取れたカメラで、一般ユーザーにも人気があるモデルでした。 3位には、バリアングル液晶モニターが使われた、キヤノンEOS60DとEOSKissX5が入りました。 バリアングルモニターは、レンズを上に向けることが多い天体撮影に使いやすく、 EOS60Dは、今でも星雲や星団撮影に人気のあるモデルです。

右上は、メーカーごとの集計結果グラフです。 キヤノンは前年とほぼ同様、71%となっています。ニコンは全体の21%を占めています。


2013年のデジカメ集計結果

2013年は、2大彗星と呼ばれたパンスターズ彗星とアイソン彗星に注目が集まった年でした。 特に世紀の大彗星と呼ばれたアイソン彗星は、テレビや新聞を始めとしたメディアでも盛んに特集が組まれ、 一般の方の天文への興味が高まった年です。

順位カメラ名1年間の登場回数カメラの発売開始時期
1位キヤノンEOS5DMarkIII32回2012年3月
2位キヤノンEOS5DMarkII10回2008年11月
3位ニコンD906回2008年9月
4位ニコンD70003回2010年10月
4位ニコンD800(D800E含)3回2012年3月

発売開始以来、ギャラリー登場回数トップの座を守り続けてきていた、キヤノンEOS5DMarkIIに代わり、 キヤノンEOS5DMarkIIIが1位となりました。 その登場回数は、82作品中、32作品となっています。 2013年6月号では、キヤノンEOS5DMarkIIIで撮影された星景写真が、6作品も掲載されました。

2013年のデジカメ使用率集計グラフ 2013年の読者の天体写真コーナーを見ると、今までキヤノンEOS5DMarkIIで星景写真を撮ってきたユーザーの一部が、 EOS5DMarkIIIに移行している様子が見て取れます。 発売開始されてから時間が経過し、EOS5DMarkIIIの評価や価格が安定してきたため、 買い換えが進んだのでしょう。

3位から4位タイには、ニコン製のデジタル一眼レフカメラがランクインしています。 中でもニコンD800は、3,620万画素のセンサー搭載で業界を驚かせたフルサイズデジタル一眼レフカメラです。 このカメラで撮影された星景写真が誌面に初めて登場したのは、2012年(前年)の9月号です。 初登場はキヤノンEOS5DMarkIIIよりも早かったのですが、それ以降は伸び悩みました。

右上は、メーカーごとの集計結果グラフです。 キヤノンは68%と、7割を割ってきました。ニコンは全体の25%を占めています。


2014年のデジカメ集計結果

キヤノンは、EOS5DMarkIIIを発売開始した後、2012年末にキヤノンEOS6Dを市場に投入しました。 当初はそれほど注目されませんでしたが、ノイズが少ないフルサイズモデルということがわかり、 天体写真ファンの間で徐々に人気が出てきました。

順位カメラ名1年間の登場回数カメラの発売開始時期
1位キヤノンEOS6D32回2012年11月
2位キヤノンEOS5DMarkIII23回2012年3月
3位ニコンD800(D800E含)14回2012年3月
4位キヤノンEOS5DMarkII4回2008年11月
5位ニコンD44回2012年3月
5位キヤノンEOS60D4回2010年9月
5位ペンタックスK-5II4回2012年10月

昨年トップだったキヤノンEOS5DMarkIIIに代わり、キヤノンEOS6Dが1位に輝きました。 星ナビギャラリーの登場回数は32回と、昨年のEOS5DMarkIIIと同じ登場回数です。 ノイズが少なく、価格的にも手に入れやすいフルサイズデジカメということで、一気に普及が進んだのでしょう。 2014年8月号の星ナビ誌面では、5つの作品がこのキヤノンEOS6Dで撮影されています。

2014年のデジカメ使用率集計グラフ キヤノンEOSMarkIIの登場回数は一気に減り、EOS5MarkIIIも前年と比べて若干減りました。 これは、キヤノンEOSMarkIIユーザーが後継機のMarkIIIではなく、 キヤノンEOS6Dへと流れた結果とも考えられます。 キヤノンEOS5DMarkIIIは、AF機能が強化されるなど、機能の高いデジタル一眼レフカメラですが、 天体撮影に高機能なAFは必要ありません。 手頃な価格でノイズが少ないキヤノンEOS6Dの方が、天体写真ファンのスイートスポットに収まったのでしょう。

3位には、ニコンD800が入っています。 登場回数も一気に増えて、存在感を増しています。 ポテンシャルの高いデジタル一眼レフカメラですから、星景写真の分野でのこれからの活躍が気になるところです。

右上のメーカーごとの集計結果グラフを見ると、更にキヤノンのシェアが減り、 ニコンの割合が徐々に増えてきていることがわかります。


2015年のデジカメ集計結果

2015年、ニコンは、同社初の天体撮影専用デジタル一眼レフカメラ「D810A」を発売開始しました。 D810のフィルターを、天体撮影用に換装しただけでなく、星空撮影時に便利な長時間撮影モードなどが装備され、 使い勝手にも配慮された専用カメラでした。

順位カメラ名1年間の登場回数カメラの発売開始時期
1位キヤノンEOS6D33回2012年11月
2位ニコンD810(D810A含)10回2014年7月
3位キヤノンEOS5DMarkIII7回2012年3月
4位キヤノンEOS5DMarkII4回2008年11月
4位ニコンD800(D800E含)4回2012年3月
4位ニコンD7504回2014年9月

2014年に続き、キヤノンEOS6Dが1位に輝きました。 星ナビギャラリーの登場回数は33回と他を圧倒しています。 コストパフォーマンスが高さとノイズの少なさが選ばれている理由でしょう。

2015年のデジカメ使用率集計グラフ 2位には、ニコンD810がランクインしました。 ニコンD810は、前機種のD800と画素数はほとんど変わりませんが、 高感度ノイズや長時間ノイズが更に少なくなり、星空撮影にも使いやすくなった機種です。

2015年後半になると、D810の天体撮影用モデル、ニコンD810Aで撮影された作品も登場しています。

3位は、キヤノンEOS5DMarkIIIです。 2013年ほどの勢いはありませんが、星景写真撮影では安定した人気を誇るカメラです。 4位には、前機種のキヤノンEOS5DMarkIIもランクインしています。

4位タイには、ニコンD800とD750がランクインです。 ニコンD750は、チルト式の液晶モニターが採用されているので、星空撮影には使いやすいでしょう。

右上のメーカーごとの集計結果グラフを見ると、更にキヤノンのシェアが56%まで減り、 ニコンのシェアが34%まで上昇しているのがわかります。


2016年のデジカメ集計結果

2016年は、オリンピックが開催される年ということもあり、 キヤノンとニコンのフラッグシップモデルがリニューアルされ、 キヤノンEOS-1D X MarkIIとニコンD5が発売になりました。 どちらも4K動画機能が搭載され、静止画だけでなく動画にも配慮されたカメラとなりました。

順位カメラ名1年間の登場回数カメラの発売開始時期
1位キヤノンEOS6D34回2012年11月
2位ニコンD810(D810A含)18回2014年7月
3位ニコンD7506回2014年9月
4位キヤノンEOS5DMarkIII5回2012年3月
4位ニコンD800(D800E含)5回2012年3月

キヤノンEOS6Dは不動とも呼べる人気を誇っており、一年間で34回もギャラリーに登場しています。 2016年にギャラリーに掲載された星景写真の数は、94作品でしたので、 全作品の約36%の作品が、キヤノンEOS6Dだけで撮影されている計算になります。

2016年のデジカメ使用率集計グラフ 2位には昨年同様、ニコンD810がランクインしました。 便宜上、ニコンD810とD810Aを一緒にカウントしていますが、 2016年はニコンD810Aの割合が多く、新しく発売された天体撮影専用カメラの人気が伺えます。 また、この統計は星景写真のみですが、星雲星団の写真分野での登場回数も増えています。

3位には、ニコンD750が入りました。 星空撮影ファンにはニコンD810が人気ですが、D750もノイズが少なく、 星空撮影に使いやすいチルト式モニターが評価されているのでしょう。

4位には、キヤノンEOS5DMarkIIIとニコンD800がランクインです。

右上のメーカーごとの集計結果グラフを見ると、キヤノンのシェアが僅かに減り、 ニコンの割合が若干増えたことがわかります。


2017年のデジカメ集計結果

2017年8月、キヤノンEOS6Dの後継機「キヤノンEOS6D MarkII」が発売開始されました。 バリアングル液晶モニターが採用され、星空撮影により使いやすくなりました。 それから約1ヵ月後、ニコンからは、D810の後継機「ニコンD850」が発売開始され、 人気を博しています。

順位カメラ名1年間の登場回数(11月まで)カメラの発売開始時期
1位キヤノンEOS6D36回2012年11月
2位ニコンD810(D810A含)9回2014年7月
3位キヤノンEOS M7回2012年10月
4位ニコンD7506回2014年9月
4位ニコンD800(D800E含)6回2012年3月

2017年もキヤノンEOS6Dが1位でした。 2017年8月に後継機、キヤノンEOS6DMarkIIが発売開始されましたので、 モデル末期なのですが、登場回数は36回と他の機種を圧倒しています。

2017年のデジカメ使用率集計グラフ 2位には昨年同様、ニコンD810がランクインしました。 掲載された作品の中でもニコンD810Aで撮影された写真が多く、 一台で星景から星雲星団まで撮影できるカメラということで人気があるようです。

3位には、APS-Cセンサーが用いられたキヤノンのミラーレスカメラ「キヤノンEOSM」がランクインしました。 EOS Mユーザーの常連の方がよく入選されていた影響が大きいのですが、 ギャラリーを集計していると、年を追うごとに、ミラーレスカメラを使って星空を撮影する方が増えてきていると感じました。

4位にランクインしたのは、ニコンの35ミリフルサイズデジタル一眼レフカメラ「D800」と「D750」です。 どちらも安定した人気を誇っています。

右上のメーカーごとの集計結果グラフを見ると、EOS6Dの人気でキヤノンのシェアが改善し、 ニコンの割合が若干減って32%になっていることがわかります。


まとめ

集計結果を見ると、星景写真の撮影には、 35ミリフルサイズのデジタル一眼レフカメラが主に用いられていることがわかります。

星景写真では、広い写野が求められることが多いので、 同じ焦点距離のレンズでも、画角が広いフルサイズの方が有利なことと、 フルサイズセンサーの方が、APS-Cセンサーに比べてノイズが少ないためでしょう。

また、フルサイズデジカメの中でも、各メーカーの最上位機種ではなく、 ハイアマチュア向けの機種が中心に使われています。 これは、星空撮影にはスポーツ撮影等に必要な、多点AF機能や連射機能は必要ないためと考えられます。 キヤノンEOS6Dの人気が最近高いのも、連写機能よりも高感度ノイズの少なさや価格を考慮した結果でしょう。

メーカーごとのシェアを表した円グラフを比較すると、キヤノンのシェアが減り、 ニコン製デジカメの割合が増えてきつつあるように感じられます。 ニコンは、2015年に天体撮影用専用機「ニコンD810A」を発売開始しました。 ニコンD810Aがベテラン天体撮影ファンに受け入れられるにつれ、キヤノンからニコンへと鞍替えするユーザーが増えています。

キヤノンは、キヤノンEOS6D MarkIIを2017年夏に発売開始しました。 キヤノンファン待望のEOS6Dの後継機ですが、星空撮影ファンからの評価は、現在のところそれほど高くありません。 この後継機の今後の評価次第で、星景写真分野でのキヤノンのシェア率は大きく変わってくるかもしれません。

キヤノンEOS6D
キヤノンEOS6D

2012年秋に発表されたキヤノンのフルサイズデジタル一眼レフカメラ、キヤノンEOS6Dです。 画素数はEOS5DMarkIIやEOS5DMarkIIIよりも若干少ないものの、 高感度ノイズが大変少ないということで、星景写真ファンの間で人気機種となっています。

天体撮影用にフィルターを換装しなくても、星景写真の撮影を楽しむことができます。 フィルターを天文用に換装したEOS6Dは、ハイアマチュアを中心に星雲などの撮影に使用されています。 天文改造を施せば、本格的な天体撮影にも使用できるので、まずは星景写真を試してみて、 その後、改造して星雲星団撮影をはじめるにも適したモデルだと思います。

AF機能が強化されたキヤノンEOS5DMarkIIIと比較すると、 手に入れやすい価格であるのもEOS6Dの魅力です。 現在、星空撮影に最も適したカメラの一つだと思います。

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キヤノンEOS6D MarkII
キヤノンEOS 6D Mark II

2017年夏に発売開始されたキヤノンのフルサイズデジタル一眼レフカメラ「キヤノンEOS6D MarkII」です。 前機種のEOS6Dと比べると、画素数が2620万画素に増え、AF測距点や連写速度も増えて基本性能がアップしています。

今回の後継機の中で星空撮影ファンとして嬉しいのは、液晶モニターが固定式からバリアングル式になったことでしょう。 バリアングルモニターが採用されたお陰で、星空撮影時のピント合わせや構図確認が楽な姿勢でできるようになりました。

キヤノンを使用している星空撮影ファンの待望の後継機ですが、 発売開始前からセンサーの基本性能が向上していないなどの情報も多く、それほど人気機種とはなっていません。 しかし、高感度ノイズなどはEOS6Dと同等ということなので、使いやすさと相まって、 今後徐々に星空撮影ファンの間で広まっていくのではないでしょうか。

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ニコンD810A
ニコンD810A

ニコンD810Aは、2015年5月末に発売開始されたニコン初の天体撮影専用のデジタル一眼レフカメラです。 従来のメーカー純正モデルと比べて、赤い星雲の写り具合を改造機と同等程度まで高めており、 ハイアマチュアにも満足できる天体撮影用カメラに仕上がっています。

35ミリフルサイズセンサーが用いられたニコンD810がベース機となっているため、 価格が高いのは残念ですが、画素数が3630万画素と多く解像度が高いにもかかわらず、長時間ノイズが少ないのが魅力です。 また、天体撮影や星空撮影に便利な長時間撮影モードなどを備えています。

モニターは固定式ですが、星景写真撮影から本格的な星雲や銀河の撮影まで使えるので、 長く愛用できるメーカー純正の天体用カメラだと思います。

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関連ページ「星景写真に人気のレンズ」ページもご覧ください。

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