天体写真の世界 > 神話と星座 > ちょうこくぐ座

ちょうこくぐ座 Caelum

ちょうこくぐ座は、オリオン座の足元で輝くはと座よりも更に南で輝く星座です。 日本からは地平線ギリギリにしか見えないため、星座の星々を見ることは難しいでしょう。

ちょうこくぐ座をはっきりと見ようと思えば、南半球まで出かけるのがベストですが、 明るい星が全くない星座のため、星図を片手に探してもわかりにくい星座です。 実際、私はニュージーランドのテカポ湖で星座を探しましたが、 同じような明るさの星があって、どれがちょうこくぐ座に属する星かもよくわかりませんでした。


ちょうこくぐ座と神話

ちょうこくぐ座は、フランスの天文学者ラカイユが設定した南天14星座の一つです。 そのため、ギリシア神話には登場していません。


ちょうこくぐ座の形

ちょうこくぐ座の中で最も明るい星のα星でさえ、4.4等星という明るさですから、 この星座を満天の星の中で探すのは至難の業です。 ましてや、星座絵に描かれているような彫刻刀のような形は想像できず、 後から付け加えられた星座というイメージをより一層強めることになります。

星座の中には見応えのある星団や星雲もなく、注目度が低い星座です。 なお、同じような名前で「ちょうこくしつ座」という星座もありますが、 こちらは秋の星座になります。 そちらもラカイユが設定した星座で見づらいのですが、明るい系外銀河NGC253が輝いているので、 天文ファンの間では星座の名前も広く知られています。