おおかみ座 Lupus

おおかみ座は、さそり座とケンタウルス座の間で輝いている星座です。 夏に見頃を迎える星座ですが、書籍によっては、春の星座に分類されていることもあります。

おおかみ座は、2等星のα星と3等星から主に構成されている星座です。 一等星のように目立つ星はありませんが、星の並びがわかりやすいので、 星座の形は想像しやすいでしょう。 ただ、日本の本州からだと、おおかみ座は南の空の地平線ギリギリで見えることになるため、 南方向の視界が開けていて、星空が綺麗な場所で観望する必要があります。

おおかみ座は、プトレマイオスの48星座にも登場する星座で、古代ギリシアでは 野獣という名前で呼ばれてきた星座です。 元々はケンタウロスが右手でつかんでいる野獣、という表現で話されており、 独立したおおかみ座という星座ではなく、ケンタウルス座の一部分として考えられていたようです。


ギリシア神話の中でのおおかみ座

ギリシア神話の中では、アルカディア王のリュカオンが、 大神ゼウスの怒りを買って、狼に変えられた姿だといわれています。 このリュカオンは、おおぐま座となったカリストの父と言われていて、 ゼウスの孫とされています。

リュカオンは、あるときにゼウスの訪問を受けます。 彼はゼウスを歓迎しようと思い人間の肉を供したため、 ゼウスの怒りに触れ、一族共々狼の姿に変えられたと言うことです。


おおかみ座の主な星

残念ながら固有名が付けられた恒星はなく、少し寂しいおおかみ座です。