天体写真の世界 > デジカメと天体写真 > デジカメのノイズ比較

デジカメの長時間ノイズ比較

天体写真によく使用されているデジタル一眼レフカメラの長時間ノイズの量を比較したページです。 デジカメのノイズにはいろいろな種類がありますが、天体写真の世界では長時間ノイズの量が一番気になるところです。 最近のデジカメにはノイズリダクション機能がありますが、 元々ノイズの少ないカメラが綺麗な天体写真を写す上では有利です。

ページに掲載している長時間ノイズの画像は、RAW画像の全体イメージからWeb用のJPEG画像に変換して表示しています。 撮影データは各画像の下に記載していますので、ダークノイズ画像とご一緒にご覧ください。

各画像は、天体仲間から頂いた画像や、私の使用しているデジタル一眼レフカメラのノイズ画像です。 デジカメののダークノイズの量には個体差がありますので、同じ機種でも個体によって、 ノイズの多い少ないがあると思います。

ノイズ量を比較するためにはダークノイズの画像だけでなく、 ヒストグラムや撮影データ(気温やISO感度)等を一緒にご覧ください。 また、ピクセル等倍画像は、大きな画像の中心部拡大画像です。 撮影条件によってレベル調整の範囲等が異なりますので、画像は目安程度にお考えください。 何かのお役に立てれば幸いです。

※このページは画像が大きく多いため、大変重くなっています。ご了承ください。


ニコンD5500 デジタル一眼レフカメラ

ニコンD5500は、2015年2月に登場したAPS-Cセンサーが用いられたエントリーモデルだ。 D5500にはバリアングルモニターが用いられているため、レンズを頭上に向けることの多い天体撮影でも使いやすい。 2016年11月に後継機のD5600が登場した。

D5500,室温25度,感度ISO1600,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

D810,室温20度,感度ISO1600,露出時間600sec

ニコンD5500
室温約25度、感度ISO1600、露出時間600sec、レベル補正で2倍に強調後の画像


ニコンD810 デジタル一眼レフカメラ

ニコンD810は、D800のマイナーチェンジモデルとも言えるデジタルカメラで、2014年7月に発売開始された。 D800に比べて完成度が高まっており、約3635万画素数という高密度センサーと相まって、先鋭度の高い画像を生み出すカメラだ。 高画素化の影響で、一画素あたりのサイズは小さくなったにも関わらず、長時間ノイズ、高感度ノイズ共に少なく、 星空撮影にも向いたカメラだ。 2015年5月には、D810の派生モデルの、天体撮影専用ニコンD810Aが発売開始された。

D810,室温20度,感度ISO1600,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

D810,室温20度,感度ISO1600,露出時間600sec

ニコンD810
室温約20度、感度ISO1600、露出時間600sec、レベル補正で2倍に強調後の画像


ニコンD40x デジタル一眼レフカメラ

ニコンD40の高画素版として2007年の3月に登場したデジカメ一眼レフ。 特徴としては上位機種のニコンD80と同等の1,020万画素のCCDを用いながら低価格化を図っていることだった。 高画素化になったのは魅力的だが、 長時間ノイズはニコンD40と比べてかなり増えてしまった。あまり使っている人を見掛けないデジ一眼レフカメラ。

D40x,室温20度,感度ISO1600,露出時間300sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

D40x,室温20度,感度ISO1600,露出時間300sec

ニコンD40x
室温約20度,感度ISO1600,露出時間300sec,レベル調整レンジ幅15,000


ニコンD40 デジタル一眼レフカメラ

ニコンD50の後継機として2006年12月1日に登場したデジタル一眼レフカメラ。 特徴としては475グラムと非常に軽くコンパクトなボディ。ニコンD50と同じく長時間ノイズが極めて 少ないので、天体写真撮影用としても人気がある。

D40,室温26度,感度ISO800,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

D40,室温26度,感度ISO800,露出時間600sec

ニコンD40,室温約26度,感度ISO800,露出時間600sec,レンジ幅10,000,画像協力:M.Hさん


ニコンD50 デジタル一眼レフカメラ

ニコンD50は2005年6月に発売されたデジタル一眼レフカメラ。ニコンの最初のデジカメ一眼レフ低価格機。 長時間ノイズがニコンD70に比べてグッと減ったので、天体写真ファンに人気が出たカメラ。私もよく使用しているデジタル一眼カメラ。 このニコンD50の作例写真「アンタレス付近」もご覧ください。

D50,室温24度,感度ISO400,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

D50,室温24度,感度ISO400,露出時間600sec

ニコンD50,室温24度,感度ISO400,露出時間600sec


D50,室温24度,感度ISO800,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

D50,室温24度,感度ISO800,露出時間600sec

ニコンD50,室温24度,感度ISO800,露出時間600sec


D50,室温24度,感度ISO1600,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

D50,室温24度,感度ISO1600,露出時間600sec

ニコンD50,室温24度,感度ISO1600,露出時間600sec


ニコンD200 デジタル一眼レフカメラ

2005年12月に発売開始されたニコンD200。2002年6月に発売されたニコンD100の後継機となる。 ニコンD200登場までニコンのデジカメ一眼レフは、ニコンD70の方が性能が良いという逆転現象が起きていた。 1,020万画素CCDによる高解像度画像が魅力だが、長時間ノイズは多めでアンプノイズも大きいのが天体写真ファンに嫌われた。 しかし新しいローパスフィルターの採用により、青ハロなどの倍率の色収差は目立ちにくくなった。

D200,室温20度,感度ISO800,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

D200,室温25度,感度ISO800,露出時間600sec

ニコンD200,室温25度,感度ISO800,露出時間600sec

画像ご協力:S.Wさん


ニコンD70 デジタル一眼レフカメラ

ニコンD70は2004年の3月に発売が開始されたデジカメ一眼レフカメラ。それまでのニコンD100よりもグッと価格が下がり、 デジタル一眼レフカメラの普及を促進したカメラ。ニコンD100から受け継いだクイックレスポンスと、ニコンD100よりもずっと 減った長時間ノイズが魅力のカメラ。当時、天体写真ファンには愛用者が多かったカメラの一つ。私もニコンD50を所有するまで 愛用していた思い出深いデジタル一眼カメラ。1年後の2005年4月に液晶モニタの大型化などのマイナーチェンジが行われ、 ニコンD70sとなった。

D70,室温24度,感度ISO800,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

D70,室温24度,感度ISO800,露出時間600sec

ニコンD70,室温24度,感度ISO800,露出時間600sec


キヤノンEOS8000D デジタル一眼レフカメラ

キヤノンEOS8000Dは、2015年4月に発売開始された、キヤノンの新しいシリーズのデジタル一眼レフカメラだ。 EOS8000Dは、キヤノンのデジタル一眼レフカメラのラインナップの中で、エントリークラスのEOSKissシリーズと、 中級機のEOS80Dの中間に位置する。 Kissシリーズに液晶ディスプレイとジョグダイアルを追加して、使い勝手を高めたモデルと言えそうだ。

EOS8000D,室温15度,感度ISO1600,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

EOS8000D,室温15度,感度ISO1600,露出時間600sec

キヤノンEOS8000D
室温約15度、感度ISO1600、露出時間600sec、レベル補正で2倍に強調後の画像


キャノンEOS-1DsMarkIII デジタル一眼レフカメラ

EOS-1DsMarkIIIは、2007年11月に発売開始された最高級一眼レフデジタルカメラ。撮像素子に使われた35mmフルサイズCMOS センサーは、2110万画素の有効画素を持つ。大判印刷を前提とした商業用カメラとしても人気が高く、 発売当初は品薄でなかなか手に入らなかったカメラ。 長時間ノイズも少なく、当時、世界最高の性能を持っていた35mm判デジタル一眼レフカメラだろう。

キャノンEOS1-DsMarkIII,室温23度,感度ISO1600,露出時間600sec,全景

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

キャノンEOS1-DsMarkIII,室温23度,感度ISO1600,露出時間600sec,中央部

キャノンEOS1-DsMarkIII
気温23度,感度ISO1600,露出時間600sec,画像強調なしのダーク画像,画像ご協力:K.Mさん


キャノンEOS50D デジタル一眼レフカメラ

キャノンEOS50Dは、2008年9月に発売開始された中級一眼レフデジタルカメラ。EOS40Dの発売から1年経たずにモデルチェンジが行われた。 撮像素子には新開発の1510万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーが使われている。その影響なのか少し長時間ノイズは多めの感じだ。 この機種から液晶モニターのドットが92万画素となり、より見やすくなった。ライブビュー機能が使いやすくなったのはありがたい。

キャノンEOS50D,室温23度,感度ISO800,露出時間600sec,全景

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

キャノンEOS50D,室温23度,感度ISO800,露出時間600sec,中央部

キャノンEOS50D
気温23度,感度ISO800,露出時間600sec,画像強調なしのダーク画像,画像協力:Y.Tさん


キャノンEOS60D デジタル一眼レフカメラ

キャノンEOS60Dは、EOS50Dの後継機として2010年9月に発売が開始されたデジカメ一眼レフカメラ。 「趣味なら本気で」のコマーシャルで話題となる。 EOS50Dと比べると、CFカードがSDカードに変更されたりと、質感が下がったという批評もあった。 画素数は1800万画素となり、液晶モニターはバリアングル式となった。 発売当初は販売が伸びなかったこともあり販売価格は一気に低下したが、徐々に評価が上がっていった。 バリアングルモニターの使い勝手の良さで、天体写真ファンに人気のデジカメの一つだ。

EOS60D,気温25度,感度ISO1600,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

EOS60D,気温25度,感度ISO1600,露出時間600sec

キャノンEOS60D
気温約25度,感度ISO1600,露出時間600sec


キャノンEOSキスX2 デジタル一眼レフカメラ

EOSKissX2は、2008年3月21日に発売開始された一眼レフデジカメ。天体写真用として人気の高かった、キャノンEOSKissDXの後 継機にあたる。新たに搭載されたCMOSセンサーは、約1220万の有効画素数があり、2007年に発売された上位機種キャノンEOS40Dを 上回る。映像処理エンジンにはDIGICVが採用され、RAW画像は14ビット化された。ライブビュー機能も搭載されており、入門機種という 位置づけだが、上位機種と変わらない能力を秘めていた。

EOSKissX2,室温13度,感度ISO1600,露出時間600sec,全景

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

EOSKissX2,室温13度,感度ISO1600,露出時間600sec,中央部

キャノンEOSKissDX2
気温13度,感度ISO1600,露出時間600sec,画像強調なしのダーク画像,画像ご協力:S.Oさん


キャノンEOSKissDigitalX デジタル一眼レフカメラ

キャノンEOSキスデジタルXは、2006年の秋に発売されたデジタル一眼カメラ。ノイズが少なく人気があったキャノンEOSKissデジタルNの 特徴を受け継いでおり、天体写真ファンにとても人気があるデジカメ一眼カメラだった。 私も購入して、ニコンD50と共に愛用していたカメラの一つ。 詳しくはキャノンEOSKissデジタルXの使用感をどうぞ。 またこのカメラの作例写真「オリオン座と桂浜」も ご覧下さい。

EOSKissDX,室温0度,感度ISO1600,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

EOSKissDX,室温0度,感度ISO1600,露出時間600sec

キャノンEOSKissDigitalX
気温約0度,感度ISO1600,露出時間600sec


EOSKissDX,室温23度,感度ISO800,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

EOSKissX,室温26度,感度ISO800,露出時間600sec

キャノンEOSKissDigitalX
室温約23度,感度ISO800,露出時間600sec,レベル調整を使って元画像のレンジを4倍圧縮


キャノンEOS400D/Digital Rebel XTi デジタル一眼レフカメラ

日本でキャノンEOSKissデジタルXとして販売されていたカメラの海外版。性能や機能は全く同じだが、 天体写真向きに改造されたメーカー純正モデルがあることで密かに人気があった。 このノイズ特性もそのカメラによるもの。キャノンEOS20Daの生産が終了していたので、当時、純正改造モデルが欲しいならこれしかなかった。

EOS400D,室温0度,感度ISO1600,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

EOS400D,室温0度,感度ISO1600,露出時間600sec

キャノンEOS400D/Digital Rebel XTi
気温約0度,感度ISO1600,露出時間600sec,画像ご協力:T.Iさん


キャノンEOSKissDigital デジタル一眼レフカメラ

初代キャノンEOSキスデジタルカメラ。2003年9月にシルバーモデルが発売され、次の年の春にブラックモデルが発売された。 それまでのデジタル一眼レフカメラと比べて、長時間ノイズが非常に少なかったデジタルカメラで、天体写真ファンの間に一気に普及した名カメラ。 このカメラが登場なくして、デジタル天体写真を語れないほどである。 販売価格が安かったこともあり、天体写真愛用者がとても多かった。 現行機種と比べて画像数は少ないが、安い中古モデルを購入してフィルター改造するのも面白いかもしれない。

EOSKissD,室温26度,感度ISO800,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

EOSKissD,室温26度,感度ISO800,露出時間600sec

キャノンEOSKissDigital
室温約26度,感度ISO800,露出時間600sec,レベル調整レンジ幅20,000,画像ご協力:A.Wさん


キャノンEOS20D デジタル一眼レフカメラ

2004年の9月に発売されたのがキャノンEOS20D。 キヤノンEOS10Dの後継機として、800万画素のCCDと新開発画像処理エンジンDIGICIIを搭載して登場。 キヤノンのデジカメの弱点だった連続撮影可能枚数と、電源を入れた後のクィックレスポンスが改善されたモデル。 一般撮影を楽しむカメラマンに人気があったが、天体写真に使っている人はわずかだった。

EOS20D,室温26度,感度ISO800,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

EOS20D,室温26度,感度ISO800,露出時間600sec

キャノンEOS20D
室温約26度,感度ISO800,露出時間600sec,レベル調整レンジ幅50,000


キャノンEOS20Da 天体写真用デジタル一眼レフカメラ

キャノンEOS20Daは2005年2月に発売が開始されたデジカメ一眼レフ(受注生産のみ)。 astrophotographyの頭文字「a」を付けたこのデジカメは、初のメーカー純正天体写真撮影モデルで、キヤノンEOS20Dをリファインしたモデルだ。 天体写真ファンの間では伝説的な存在で、天体写真のキヤノン神話の立役者と言えるかもしれない。 選りすぐったCCDチップを使用しているため、長時間ノイズが非常に少なかった。 またライブビューモードをキャノンで初めて導入し、シビアな星のピント合わせがグッと楽になったのも大きな特徴。

EOS20Da,気温5度,感度ISO1600,露出時間600sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

EOS20Da,気温5度,感度ISO1600,露出時間600sec

キャノンEOS20Da
気温約5度,感度ISO1600,露出時間600sec,画像ご協力:T.Iさん


参考 SBIG STL11000M Class2 冷却CCDカメラ

アメリカのメーカーSBIGが製作する天体写真用冷却CCDカメラ。 1,100万画素のモノクロCCDチップを装備しており、その解像度は、 ベイヤー配列のカラーセンサーが用いられた市販デジカメよりも優れている。 RGBフィルターが入るフィルターボックスが内蔵されているため、本体は非常に大きく、重い。 非常に高価なデジタルカメラだが、究極の天体写真を撮ろうという世界中の天体写真ファンに人気があった。 発売されて10年以上経つが、今でも愛用者が多いモデルで、私も撮影に使用している。 作例写真は「アンドロメダ銀河」をご覧下さい。

STL11000M,露出時間900sec

下画像:上の中心部ピクセル等倍画像

STL11000M,露出時間900sec

STL11000M Class2,CCD温度-25度,露出時間900sec


※掲載したノイズ画像は、ステライメージ5でノイズ画像を開いて、自動レベル調整ボタンを適用した後の画像です。 自動レベル調整の設定は「最小値0%、最大値99.4%」で行いました。条件などによって値は大きく変わってきますので一つの参考としてご覧ください。

※このページは画像が多いのでとても重くなっています。ご了承ください。

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