コップ座 Crater

コップ座はおとめ座の南で輝く春の星座で、長く伸びるうみへび座の背中に乗ったような位置で輝いています。 コップと言っても、普段使用するガラスコップではなく、ヨーロッパの伝記などに登場する杯のことです。

コップ座を構成する星は、どれも4等星以下と暗いため、都会では全く見えないことも多く、 郊外でもコップ座の星を捜すのは骨が折れます。 隣で輝くからす座を目安にするとよいでしょう。

星座自体の歴史は古く、ギリシア時代の頃から語られていた星座です。 プトレマイオスの48星座の中でも登場していて、小さく暗い星座ですが由緒正しき星座です。


ギリシア神話でのコップ座

コップ座になった杯は、アポロンやヘルクレスなどが持っていた杯であると言われています。 古代エジプトでは、このコップ座の位置を目安にして、ナイル川の水かさを考えていたと言われていて、 そうした意味で重要視されていた星座です。


コップ座の主な星

アルケス

コップ座のα星で約4等星の暗い星です。 アルケスとは、アラビア語でコップを意味していて、星座の名前と同様の名が付けられています。


双眼鏡や天体望遠鏡で見るコップ座

NGC3672銀河

コップ座で輝く小さな系外銀河です。