夜空の小宇宙 M101銀河

Pinwheel Galaxy, M101

M101銀河

Takayuki Yoshida
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おおぐま座の回転花火銀河M101

おおぐま座の北斗七星の周りには、たくさんの系外銀河が輝いています。 その中でも特に有名な銀河に名前をあげられるのが、このM101銀河です。 今回はこの渦巻銀河の様子をワイドフィールドで撮影して、夜空に浮かぶ小宇宙という感じに仕上げてみました。 星の色もカラフルで綺麗に仕上がってくれました。

この銀河は、私たちの住む天の川銀河からは、渦巻きをちょう真上から見る格好になるので、くるりと腕が回っている様子が よくわかります。その渦巻きの様子が回転花火に似ていることから「回転花火銀河」の愛称もあるM101銀河です。

こうした、真上から見える銀河のことを「フェイスオン銀河」と呼ぶこともあります。M101銀河は代表的なフェイスオン銀河ですが、 その他にもM83銀河M94銀河があります。一方、真横から見る銀河のことを「エッジオン銀河」と呼んでいます。 こちらの代表的なものには、NGC4656銀河M104銀河があります。

このM101銀河の明るさは9.6等です。明るさから言うと双眼鏡などで簡単に見ることができそうですが、思った以上に淡くぼんやりした 銀河で、光害が少しでも大きいと見ることができません。なるべく夜空の暗い条件のよい場所で観望・撮影したい銀河です。


Imaging information

撮影機材: タカハシε250, ペンタックスMS5赤道儀

使用カメラ: SBIG STL-11000M, Astronomik Type2C LRGB filters

露出時間: L=100分(10分×10),R=20min, G=20min, B=20min(RGB:2x2binned)
総露出時間: 2時間40分

画像処理ソフト: ステライメージ6, PhotoshopCS

撮影場所: 岡山県備前市八塔寺, 2008年撮影