モンキー星雲

Monkey Head Nebula,NGC2174,NGC2175

モンキー星雲

Takayuki Yoshida

モンキー星雲

モンキー星雲は、オリオン座とふたご座の境界線付近で輝く散光星雲です。 星雲の形が猿の横顔のように見えることから、この愛称で呼ばれています。 写真は天の北極を上にして掲載していますが、上下を逆にすると、 赤い星雲の部分が猿の横顔の形をしているのがわかります。

モンキー星雲は比較的明るい星雲ですが、Hα光で輝いているため、 天体望遠鏡を使っても肉眼では確認しづらい天体です。 しかし、大型の望遠鏡に観望用のネビュラフィルターを使用して観察すると、コントラストが上がり、星雲の形がよくわかります。 条件がよければ、目の部分が暗くなっている確認できるでしょう。

一方、モンキー星雲の写真写りは良いので、赤い星雲がよく写る天文用デジタル一眼レフカメラで撮影すれば、 広角レンズでもその姿を捉えることができます。 視直径が小さいため、画面一杯に写そうと思えば、焦点距離の長い天体望遠鏡が必要になりますが、 200ミリ程度でも猿の形はわかるでしょう。 モンキー星雲は、冬の天体の中では南中が遅い星雲ですので、 春の星座が出てくるまでの時間を利用して、系外銀河を撮影する機材で狙ってみてもいいと思います。 長焦点で狙えば、きっとモンキー星雲の迫力ある姿を捉えることができるでしょう。


Imaging information

撮影機材: タカハシMewlon-250CRS(レデューサー使用)、 タカハシNJP Temma2赤道儀

使用カメラ: SBIG STL-11000M、Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間: L=60分(15分×4)、Red=10分、Green=10分、Blue=10分
総露出時間 1時間30分

画像処理ソフト: ステライメージ7, PhotoshopCC

撮影場所: 岡山県備前市八塔寺