おとめ座銀河団

M84,M86,M87,M88

おとめ座銀河団

Takayuki Yoshida

おとめ座銀河団

春の代表的な星座の一つであるおとめ座は、天の川銀河の方向から離れているので、宇宙の彼方で輝く系外銀河をたくさん見ることができます。 特におとめ座からかみのけ座辺りの星域には、銀河団と呼ばれるこうした銀河が集まった場所があります。 それを明るい撮影用天体望遠鏡を使って撮影したのが上の写真です。 写真の中に楕円形や紡錘形をした銀河がたくさん写ってくれました。

この写真の左下に写っている楕円形をした少し大きな銀河がM87です。銀河の中心からジェット噴流が出ていることで有名で、 強力な電波を出している電波銀河です。その右の方に銀河が集まった場所が写っていますが、この中にM86とM84銀河が写っています。 どちらも楕円銀河で、天体望遠鏡で観望するとボーッとした楕円状に見えます。

春の銀河を個々に拡大して撮影しようと思うと、長い焦点距離の望遠鏡が必要ですが、こうした銀河団でしたら焦点距離の短い望遠鏡や 望遠レンズで撮影することができます。最近のデジタルカメラは解像度も上がっていますので、銀河の構造まで解像してくれます。 春になったらこうした天体にも目を向けてみらてはいかがでしょう。


Imaging information

撮影機材: タカハシε180, タカハシNJP Temma2赤道儀

使用カメラ: SBIG STL-11000M, Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間: L=60分(10分×6),R=10min, G=10min, B=10min(RGB:2x2binned)
総露出時間 1時間30分

画像処理ソフト: ステライメージ6, PhotoshopCS4

撮影場所: 奈良県野迫川町鶴姫公園