すばる


すばる M45

海外ではプレアデス星団の名前で親しまれている、すばるの写真です。 すばるは、冬の星座の一つ、おうし座に位置する散開星団ですが、晩秋の夜更けにはもう東空高く昇っています。 すばるは、肉眼でもいくつかの星が集まっている星団であることがわかり、双眼鏡で観望すると、 見える星の数も増えてきて、素晴らしい眺めを楽しめる天体です。

すばるは、構図のバランス合わせ(星々と星雲の位置)が難しい天体だと思います。 そのため、撮影ごとに構図合わせに悩み、何度か試写を繰り返します。 厄介なのは、すばるの周りに存在する淡い星雲です。 撮影時はちょうどよい構図に思えても、処理を進めるにつれて、星雲と星とのバランスが崩れてしまうことがありました。 そこで今回は、すばる縦構図で撮影して、画面下へと広がるメローペ雲の様子を表現してみました。

反射望遠鏡のスパイダーの回折により、輝星にクロス状のスパイクが発生して、煌びやかな印象に仕上がりました。 屈折望遠鏡で撮影するとスパイダーがありませんので、回折光は出なくなります。 好みの問題ですが、回折光があった方が星団の輝きが感じられると撮影してみて思いました。


Imaging information

撮影機材: タカハシε250, 国際光器ヘラクレス赤道儀

使用カメラ: SBIG STL-11000M, Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間: L=80分(10分×8),R=20min, G=20min, B=20min(RGB:2x2binned)
総露出時間 2時間20分

画像処理ソフト: ステライメージ6, PhotoshopCS4

撮影場所: 岡山県備前市吉永町八塔寺、2009年撮影