イーグル星雲

Eagle Nebula,M16,IC4703

イーグル星雲

Takayuki Yoshida

へび座のイーグル星雲

イーグル星雲M16は、へび座の中に輝く天体で、たて座との境界付近に位置しています。 星雲の広がった形が空を飛ぶ鷲の姿に似ていることから、海外ではイーグル星雲(Eagle Nebula)と呼ばれています。 日本では、いっかくじゅう座に存在している散光星雲IC2177のことをわし星雲と呼んでいますが、 混乱しないように、日本でもM16を「わし星雲」と呼ぼうという試みもあります。

M16は、散光星雲と散開星団が集まった明るい天体ですが、星雲が広がる様子は肉眼ではよくわからず、 双眼鏡を使った眼視では、散光星雲の中心の明るい部分と散開星団が主な観察の対象となります。 写真写りはよい天体なので、天文用フィルターに換装したデジタル一眼レフカメラやミラーレスカメラを用いれば、 容易に周囲の広がりまで写し出すことが出来ます。

M16は昔から天文ファンに広く知られていた天体ですが、当時は拡大して撮影されることは少なく、 すぐ南で輝くオメガ星雲M17と共に写されることが多い天体でした。 しかし、ハッブル天体望遠鏡が「創造の柱(Pillars of Creation)」という星雲中心部の拡大写真を発表して以来、 デジタル機材を使って、イーグル星雲の拡大撮影に挑む方が増えました。 この写真でも、新しい星が誕生している最中と考えられている星間ガスの柱が写っているのがわかります。

この写真は、光害が多い自宅で撮影したHα画像と、郊外で撮影したL画像とRGB画像を使って、LRGBカラー合成を行って仕上げた作品です。 半月の月明かりがある中で撮影を行いましたので、淡い部分は切り捨て、 イーグル星雲中心部の明るい部分の表現に重点を置いて処理を行いました。 気流が良くなかったため、天体望遠鏡の解像力を発揮し切れませんでしたが、 星雲の中に点在する、小さくて丸い暗斑などの雰囲気は表現できました。


Imaging information

撮影光学系:タカハシMewlon300

赤道儀:ペンタックスMS-5赤道儀にて追尾

使用カメラ:SBIG STL-11000M 冷却CCDカメラ, Astronomik Filters使用

露出時間:L=60分(10分×6),Ha=120分(15分×8),R=G=B=各10分(2x2ビニング)

画像処理ソフト:Stellaimage7, PhotoshopCC

撮影場所:岡山県備前市吉永町八塔寺、兵庫県宝塚市(Hα画像)にて撮影