M96銀河


しし座のM96銀河

M96銀河は、しし座のお腹の部分で輝いている系外銀河です。 地球からの距離は約3800万光年で、すぐそばで輝いているM95銀河と銀河団を形成しています。 上の写真のように、M96銀河は明るい核の外側に淡い腕の部分が広がっていています。 M96銀河は、Sa型の渦巻銀河に分類されていて、すぐ側のM95銀河とは異なった形状をしています。

このM96銀河は、1781年にピエール・メシャンによってM95銀河と同時に発見されました。 後日M96銀河を観測したメシエは、M96銀河を「おとめ座のM84、M86銀河と似ている」と記録しています。 おとめ座のM84銀河とM86銀河は楕円銀河ですから、M96銀河は眼視観測では楕円のように見えたということでしょう。 実際に口径20センチの天体望遠鏡でM96銀河を観察してみると、腕の部分は淡くてわからず、ぼんやりとした楕円形に見えました。 メシエの言うとおりといったところでしょうか。

デジタルカメラを使って撮影すると、銀河の核から淡い腕が伸びているのが写し出されました。 もう少し気流の良い日に撮影できれば、中心部の構造も表現できたことと思います。 機会があれば、もう少し長い焦点距離の天体望遠鏡で狙ってみたい天体です。


Imaging information

撮影機材: タカハシMT-200, タカハシNJPTemma2赤道儀

使用カメラ: SBIG ST-2000XM, Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間: L:15分×6フレーム, RGB:各10分×1フレーム

画像処理ソフト: ステライメージ7, PhotoshopCC

撮影場所: 岡山県備前市吉永町八塔寺