vdB38、Sh2-263

The Raspberry Nebula, Sh2-263,vdB38,Sh2-265,Sh2-264 in Orion

vdB38 と Sh2-263

Takayuki Yoshida

オリオン座 vdB38とSh2-263

オリオン座の被写体と言えば、オリオン大星雲や馬頭星雲が有名ですが、 それらメジャー天体以外にも、数多くの星雲が輝いています。 上写真に写っている vdB38とSh2-263もその一つで、オリオンが左手に持ったライオンの毛皮付近に位置しています。 写真左下に明るく写っているのが、オリオン座γ星ベラトリックス(Bellatrix)ですので、この星が構図合わせの目印になるでしょう。

vdB38とSh2-263は、ピンク色をした輝線星雲(Sh2-263)と、青色の反射星雲(vdB38)が重なって見えている天体で、 その色合いから、「The Raspberry Nebula(ラズベリー星雲)」と呼ばれています。 また、人によっては「The Moldy Strawberry Nebula(カビの生えたイチゴ星雲)」と呼んでいる方もいます。 言われてみると、星雲の色合いが、一部カビの生えたイチゴを連想します。 形は異なりますが、vdB38とSh2-263は、夏に見頃を迎える「三裂星雲 M20」と色合いがどことなく似ているように思います。

作例の撮影には、F値が明るい反射望遠鏡「タカハシε-180ED」とデジタル一眼レフカメラを用いました。 焦点距離が500ミリの光学系なので、ベラトリックスを端に入れた縦構図を採用しましたが、 ベラトリックスは1.6等星と明るいため、輝星の周りに大きなハロが発生してしまいました。 横構図にして輝星をフレームアウトして写した方が良かったように思います。 また、焦点距離1000ミリ前後の光学系を使って、vdB38とSh2-263をクローズアップしても面白い星域と思います。


Imaging information

撮影光学系:タカハシ ε-180ED

撮影カメラ:キヤノン EOS6D(フィルター換装・冷却改造)

赤道儀:ビクセン AXD赤道儀にて追尾

カメラの設定:ホワイトバランス 手動設定、ISO1600、RAWモード

露出時間:240秒×24コマ

画像処理ソフト:ステライメージ8、PhotoshopCC 2015

撮影場所:岡山県備前市吉永町 八塔寺、2018年撮影

星ナビ2018年12月号の連載記事「宇宙は美しい」に掲載