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エンゼルフィッシュ星雲

エンゼルフィッシュ星雲

オリオン座のちょうど頭に当たる部分に、見掛けの大きさが約6度もある大きな散光星雲が輝いています。 この星雲には、その形が金魚のエンゼルフィッシュから似ていることから、「エンゼルフィッシュ星雲」という愛称が付けられています。 上の写真をご覧いただくと、金魚のヒレの部分まで似通っていて、名前の通りの形をしています。

左下に写っているオレンジ色の星は、オリオン座の一等星ベテルギウスです。 直径が太陽の何百倍もあるといわれている赤色巨星で、冬の大三角の一角を担う星です。 ベテルギウスは、近年、天文学者の研究により、急速に収縮していることが発表されています。 近々超新星爆発するのではないかともいわれている星です。

エンゼルフィッシュ星雲の右隣に写っている青っぽい星雲は、 ヴァン・デン・バーグのカタログで「vdB38」というナンバーが付けられた小さな散光星雲です。 多彩な色合を持っていますので、少し長めの焦点距離を持つ光学系で、クローズアップ撮影してみると面白そうです。

エンゼルフィッシュ星雲は非常に淡いため、銀塩フィルムでの撮影が主流の頃、 「標準レンズでは簡単に写るのに、星雲を拡大すると淡くて写りにくい星雲」とよく称されてきました。 デジタル機材になっても写しづらさは変わらず、冷却CCDカメラと明るいレンズを使っても非常に淡かったため、 Hαフィルターを通した画像の助けを得て、その星雲の独特の形を表現することができました。 昔、銀塩フィルムで撮影した「エンゼルフィッシュ星雲」 も銀塩フィルムギャラリーに載せていますので、写り具合を比べてみてください。


Imaging information

撮影機材: キャノンEF200mmF2L IS USM (F2.5にて撮影), ビクセンSXD赤道儀

使用カメラ: SBIG STL-11000M, Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間: L=60分(5分×12),Ha=10min, R=5min×2, G=5min×2, B=5min×2(RGB:2x2binned)
総露出時間 1時間40分

画像処理ソフト: ステライメージ6, PhotoshopCS4

撮影場所: 奈良県野迫川町鶴姫公園