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NGC2403 きりん座の渦巻銀河

NGC2403、Caldwell 7

NGC2403 きりん座の渦巻銀河

Takayuki Yoshida

NGC2403 きりん座の渦巻銀河

NGC2403は、きりん座で輝く系外銀河で、冬から春にかけて見頃を迎えます。 NGC2403は、メシエ天体には選ばれていませんが、長辺20分程度の大きさがあり、 明るさも9等級と立派な姿をしています。 もし、NGC2403がきりん座ではなく、 メジャーな星座に位置していれば、もっと有名な天体になったかもしれません。

NGC2403の色や形は、さんかく座にある有名な系外銀河M33とよく似ていて、 M33を一回り小さくした系外銀河と称されることがあります。 NGC2403の見え方もM33と同じく、淡くて捉えどころのない印象を受けます。 口径30センチの望遠鏡で観望したところ、ぼんやりとした楕円形のように見えました。 銀河の腕の部分を確認するには、口径の相当大きな望遠鏡が必要でしょう。

今回は、焦点距離約2500ミリの望遠鏡に、35ミリフルサイズの冷却CCDカメラを取り付けて撮影しました。 撮影開始直後は気流が悪く、写真はピンボケ気味でしたが、 時間が経つにつれて落ち着き、そこそこシャープな画像を得ることができました。 NGC2403は、腕にHII領域も点在し、色彩豊かに感じられる銀河です。 比較的視直径が大きいので、焦点距離の短い望遠鏡でも撮影を楽しめる貴重なNGC天体と思います。


Imaging information

撮影光学系:タカハシ Mewlon-250CRS

赤道儀:ビクセン AXD赤道儀にて追尾

使用カメラ: SBIG STL-11000M、Astrodon LRGB Gen2 I-Series Tru-Balance フィルター

露出時間: L画像=60分(15分×4)、Red画像=10分×2、Green画像=10分×2、Blue画像=10分×2
総露出時間 2時間

画像処理ソフト: ステライメージ8PhotoshopCC 2015

撮影場所: 岡山県備前市八塔寺、2020年撮影