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ふたご座のクラゲ星雲

IC443,Jerry fish Nebula

ふたご座のクラゲ星雲

Takayuki Yoshida
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ふたご座のクラゲ星雲

ふたご座は黄道十二星座の一つとして有名です。そのふたご座の足下には、大きな超新星残骸が輝いています。 その形からくらげ星雲と呼ばれているIC443です。

上の写真に写っている明るい星は、右から3等星のη星とμ星です。このη星の左側に写っているのが、くらげ星雲です。 宇宙にゆらゆらと浮かんでいるように見えることからこう呼ばれたのでしょう。海外でも「Jerry Fish Nebula」と呼ばれています。 このクラゲ星雲は、超新星爆発でできた星雲だと考えられています。重量級の星が年老いて爆発し、それによって吹き飛ばされた恒星の ガスが漂って見えているのです。ただ残念ながら淡いため、肉眼ではほとんど見ることができません。

写真では、クラゲ星雲から吹き出してμ星の方に伸びる星雲まで写っています。これはシャープレスのカタログでは、Sh2-249の 番号が与えられています。大きな星雲ですが非常に淡くガスが広がっているため、うっすらとしか写ってこない星雲です。 ガスの一部に青っぽく輝く部分もあるので、こうした部分を拡大撮影してみるのも面白そうです。


Imaging information

撮影機材: タカハシTOA130, タカハシNJP赤道儀

使用カメラ: SBIG STL-11000M, Astronomik Type2C LRGB,Hafilters

露出時間: L=160分(10分×16),R=20min, G=20min, B=20min, Ha=40min(RGB:2x2binned)
総露出時間 4時間20分

画像処理ソフト: ステライメージ6, PhotoshopCS4

撮影場所: 岡山県吉永町 2008年撮影