ぎょしゃ座の散光星雲

IC410 IC405 Halpha Image

ぎょしゃ座の散光星雲

Takayuki Yoshida

ぎょしゃ座の散光星雲 ナローバンドモノクロ作品

ぎょしゃ座は冬の星空で六角形に輝く星座です。その六角形の中には、たくさんの散開星団と星雲がひしめいています。 特に大きな星雲は、IC405とIC410と番号が付けられている星雲で、この写真にも二つ仲良く写っています。 IC405星雲は写真の右寄りに写っている大きな星雲で、その形から勾玉星雲とも呼ばれています。 カラーで写しても美しい姿をしています。

IC410星雲は中央下に写っている丸い形をした星雲です。こちらは赤一色に近いので、カラーで写すよりもモノクロ撮影向きの 星雲といえます。どちらも肉眼では見ることができない宇宙のガス雲です。

この撮影にはタカハシのε180EDを使いました。非常に明るい撮影鏡筒なので、Hαフィルターを使うと、自宅からでもこうしてモノクロ撮影を楽しめます。 IC405とIC410星雲の間の淡い星雲も写ってきて、カラー作品では分からなかった構造までも見えてきます。 カラーだからといって情報量が多いわけではないのです。単色であるから見えてくる世界もたくさんあると思います。


Imaging information

撮影光学系: タカハシε-180ED, ペンタックスMS5赤道儀

使用カメラ: SBIG STL-11000M, Astronomik Ha filter

露出時間: H-alpher=150分(15分×10枚)

画像処理ソフト: ステライメージ6, PhotoshopCS

撮影場所: 兵庫県宝塚市, 2008年撮影