NGC3079 銀河


おおぐま座の系外銀河 NGC3079

NGC3079は、おおぐま座に属する棒渦巻銀河で、 大熊の前足付近で輝いています。 NGC3079までの距離は、約5500万光年と考えられていて、地球からは銀河をほぼ真横から眺める格好になります。 マイナーな系外銀河ですが、 X線観測衛星チャンドラとハッブル宇宙望遠鏡によって、NGC3079の中心付近にスーパーウィンドが観測され、 一時注目された天体です。

NGC3079の視直径は長辺側で約8′と、春の銀河の中では標準的な大きさです。 一方、銀河の視等級は、約11.3等と暗めですが、実際には銀河中心付近は比較的明るく、 短時間露光でも明るい部分がぼんやりと写ります。 NGC3079を望遠鏡で観望したことはありませんが、銀河中心付近は眼視でも確認できるでしょう。

NGC3079の写真は、口径25センチの天体望遠鏡を使用して、2015年に撮影しました。 撮影当日は天候が不安定だったようで、RGB画像を追加撮影するつもりでしたが叶わず、当時撮影した画像だけで仕上げました。 コンポジット枚数が少ないため、全体的にノイズ感がありますが、銀河のディテールを表現できました。 観測されたスーパーウィンドは、この画像では全く写っていませんでしたが、 ナローバンド撮影を駆使すれば、ある程度は表現できるかもしれません。 継続的に撮影できる方はチャレンジされてみてはいかがでしょうか。


Imaging information

撮影鏡筒:タカハシ Mewlon-250CRS

天体望遠鏡の架台:タカハシ NJP Temma2赤道儀

使用カメラ:SBIG ST2000XM、AO-7使用、Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間:L画像=15分×6枚、RGB画像=各10分×1枚

画像処理ソフト:ステライメージ9、PhotoshopCC 2020

撮影場所:岡山県備前市吉永町八塔寺、2015年撮影