彼岸花星雲

彼岸花星雲 NGC6357

彼岸花星雲は、さそり座の尾の近くにある赤く光る散光星雲です。NGC番号はNGC6357という番号が振られていますが、 彼岸花星雲という名前の方が有名です。上の写真を見れば、その名前の由来は一目瞭然でしょう。 この彼岸花星雲のすぐ右下には、出目金星雲という愛称を持つNGC6334という星雲が輝いています。大きさもちょうど同じくらいなので、望遠レンズで一緒に撮影されることも 多い星雲です。

これら二つの星雲は肉眼では見えませんが、すぐ左と左斜め上には大型の散開星団M6とM7が輝いています。どちらも見応えがする散開星団で、 双眼鏡で覗くと形の違いがわかって興味深い天体です。

上の写真は、フィルターを換装した改造デジタル一眼レフカメラで撮影したものです。この星雲は淡いので、未改造のデジカメでは写し出すことは不可能に近いでしょう。 それに南中しても高度が非常に低いため、日本からではなかなかクリアに写し出すことができません。なるべく標高が高い観測地で撮影するのがベストです。


Imaging information

撮影光学系: タカハシε-180ED

撮影機材: タカハシNJP赤道儀にて恒星時追尾

使用カメラ: キャノンEOSKissデジタルX(IRフィルター改造), ISO400, RAWモードにて撮影

露出時間: 10分×4枚

画像処理ソフト: ステライメージ6, PhotoshopCS

撮影場所: 奈良県野迫川村鶴姫公園,2008年撮影