チューリップ星雲 Sh2-101


チューリップ星雲 Sh2-101

チューリップ星雲は、はくちょう座に位置する散光星雲で、地球からおよそ8,000光年離れた場所にあります。 淡い赤色の水素ガスと輝く星間塵が織りなす姿が、花びらを広げたチューリップのように見えることから、その名がつけられました。

チューリップ星雲は、アメリカの天文学者スチュワート・シャープレス(Stewart Sharpless)がまとめた「シャープレス星雲カタログ(Sharpless Catalogue)」において Sh2-101 として登録されており、Sh2-101の番号でも広く知られています。星雲は主に電離水素(Hα)の輝線によって光っているため肉眼では見えませんが、天体撮影用のCMOSカメラを用いるとよく写ります。銀塩フィルム時代の作品「はくちょう座η星付近の星雲」にも、はくちょう座の散光星雲群の中にポツンと写るその姿を確認することができます。

今回の撮影には、タカハシ製の反射望遠鏡「ε-160ED(口径160mm)」を使用しました。ε-160EDは、高橋製作所独自のε光学系を採用しており、シャープで明るい描写が特徴です。撮影にはモノクロ冷却CMOSカメラを使用し、R・G・B各フィルターで撮影した画像をRGBカラー合成しました。月の出までの合計露光時間は約4時間で、若干ノイズ感はありますが、星雲の色合いや背景の微妙な階調を表現できたと思います。

チューリップ星雲は思いのほか明るく、都市部からでもデュアルバンドフィルターを用いればよく写ります。機会があれば、ぜひ撮影に挑戦していただきたい天体です。


Imaging information

撮影鏡筒:タカハシε-160ED

望遠鏡架台:ビクセンAXD赤道儀

撮影カメラ:ZWO ASI2600MM Pro 冷却CMOSカメラ

カメラの設定:ゲイン100、オフセット50、センサー温度マイナス5度

露出時間:R=G=B=各300秒X15枚、Chroma社フィルター使用

画像処理ソフト:PixInsight、ステライメージ10、Affinity Photo2

撮影場所:N.N.R.V.リモート観測所、2025年10月撮影