バブル星雲とクワガタ星雲

NGC7635,NGC7538,Sh2-162,Sh2-157,Sh2-159

バブル星雲とクワガタ星雲

Takayuki Yoshida

バブル星雲とクワガタ星雲

バブル星雲(NGC7635,Sh2-162)は、カシオペア座に位置する散光星雲で、写真では左上に写っています。星雲内部の高温・高質量星が放つ強烈な恒星風によって周囲のガスが押し広げられ、まるで石鹸の泡のような球状の構造が形成されていることから、「バブル星雲」あるいは「シャボン玉星雲」という愛称で親しまれています。HαやOIIIといった輝線が強いため、ナローバンド撮影との相性が良く人気の高い対象です。

一方、写真の右下に写っている大きな散光星雲がクワガタ星雲(Sh2-157)と呼ばれる領域です。 その名のとおり、広がったガスの形状がクワガタの大きな歯(顎)を思わせることから、このユニークな愛称が付けられています。バブル星雲に比べると淡く、ナローバンドフィルターを用いた撮影が特に効果的です。 微妙な色合いの変化も特色の一つで、露光時間をかけると色彩豊かな星雲が浮かび上がります。

バブル星雲とクワガタ星雲の写真は、高橋製作所の反射望遠鏡「タカハシε-160ED(口径160mm)」とモノクロ冷却CMOSカメラで撮影しました。今回は星雲の微妙な色合いを表現するため、RGBカラー合成で仕上げました。 合計露出5時間ほどですが、狙い通りの星雲の姿を表現できたと思います。

今回はバブル星雲とクワガタ星雲をクローズアップしましたが、画角の広い撮影機材で狙えば、M52散開星団やSh2-161も同じ構図に収めることができます。秋の銀河の色鮮やかな領域ですので、是非いろいろな機材で狙ってみてはいかがでしょうか。


Imaging information

撮影鏡筒:タカハシε-160ED

望遠鏡架台:ビクセンAXD赤道儀

撮影カメラ:ZWO ASI2600MM Pro 冷却CMOSカメラ

カメラの設定:ゲイン100、オフセット50、センサー温度マイナス10度

露出時間:R=G=B=各300秒X20枚、Chroma社フィルター使用

画像処理ソフト:PixInsight、ステライメージ10、Affinity Photo2

撮影場所:N.N.R.V.リモート観測所、2025年11月撮影