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おおぐま座の回転花火銀河 M101

Pinwheel Galaxy, M101, NGC5457

おおぐま座の回転花火銀河 M101

Takayuki Yoshida

おおぐま座の回転花火銀河 M101

おおぐま座の回転花火銀河「M101」は、北斗七星の柄の先近くで輝いている系外銀河です。 銀河を真上から見下ろしているため、銀河の腕(渦巻き)の様子がよくわかり、 渦巻銀河の代表例として書籍などで紹介されることもある天体です。 「回転花火銀河」という愛称は、その渦巻の様子から付けられました。 地球から約2100万光年彼方の宇宙で輝いている銀河です。

M101銀河は、メシエ天体の中でも視直径が大きな系外銀河で、視直径は25〜27分程もあります。 しかし、全体として淡いため、双眼鏡や天体望遠鏡を使っても、ぼんやりとしか見えません。 M101銀河を探すときには、おおぐま座ζ星「ミザール」がよい目印になります。 ミザールを双眼鏡の視野に入れた後、北極星の方向に双眼鏡をゆっくりと移動させていけば、 ぼんやりとした雲のようなM101銀河が見えるはずです。 ただし、M101銀河は淡いため、明かりのない透明度の高い星空の綺麗な夜に探す方がよいでしょう。

M101銀河の写真は、焦点距離約2500ミリの望遠鏡に、35ミリフルサイズの冷却CCDカメラを取り付けて撮影しました。 ガイド星探しに若干手間取りましたが、撮影を始めてからはガイドも安定し、良好な画像が得られました。 シーイングはもう一歩でしたが、透明度が高かったため、銀河の渦巻部分に点在するHII領域まで写し出すことができました。


Imaging information

撮影光学系:タカハシ Mewlon-250CRS

赤道儀:ビクセン AXD赤道儀にて追尾

使用カメラ: SBIG STL-11000M、Astrodon LRGB Gen2 I-Series Tru-Balance フィルター

露出時間: L画像=150分(15分×10)、Red画像=10分×2、Green画像=10分×2、Blue画像=10分×2
総露出時間 3時間30分

画像処理ソフト: ステライメージ8PhotoshopCC 2015

撮影場所: 岡山県備前市八塔寺、2020年撮影