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ティコ,クラヴィウス付近

Tycho, Clavius

ティコクレーター付近

Takayuki Yoshida

月面写真 ティコ,クラヴィウス付近

冷却CCDカメラを使って撮影した、ティコクレーター付近のクローズアップ月面写真です。 ティコクレーターは、満月の時になると明るい光の筋を放射状に出すことで有名なクレーターで、月面の中でも最も有名なクレーターです。 この写真では中央右下に写っています。よく見るとこの月齢でもティコから左方向に向かって、光の筋が出ているようにも見えますね。

クラヴィウスというのは、ティコの少し上に写っている大きなクレーターです。このクレーターは直径が220キロ以上もあり、中の平原も かなり浸食されています。この中には小クレーターいくつか綺麗に並んでいて、天体望遠鏡で観望するととても楽しいところです。 この小クレーター群は天体望遠鏡の分解能(性能)テストにも用いられるところですから、お持ちの望遠鏡でどれだけ見えるか確認するのも 楽しいと思います。

解像度が高い冷却CCDのお陰で、気流はもう一つだったものの切れの良い月面を撮影することが出来ました。 コントラストの良いアポクロマート天体望遠鏡と冷却CCDカメラは、素晴らしい月面写真を生み出してくれます。しかし、冷却CCDカメラから ダウンロードされる月の画像は、デジタル一眼レフの内部処理された画像とは全くニュアンスが異なります。 ですので画像処理が大変難しく、星雲星団写真とはまた違った画像処理のアプローチが必要と感じています。


Imaging information

撮影機材: タカハシTOA130S天体望遠鏡, ペンタックスMS5赤道儀

使用カメラ: SBIG STL11000M, Astronomik Lフィルター

拡大方法: ペンタックスXP14mmアイピースで望遠鏡の像を拡大

露出時間: 0.3秒

撮影場所: 兵庫県宝塚市, 2007年12月撮影