アンドロメダ大銀河

M31, The Andromeda Galaxy

アンドロメダ大銀河

Takayuki Yoshida

アンドロメダ大銀河

アンドロメダ大銀河は、「アンドロメダ大星雲」とも呼ばれ、アンドロメダ座の中で輝く大きな渦巻き銀河です。 明るさは4等級と明るい天体ですので、星空の綺麗な場所では、肉眼でもぼんやりとした薄雲のように見ることができます。 双眼鏡で観察すると腕の広がりも確認でき、大きな天体であることがわかります。 メシエ天体カタログでは31番目にリストアップされているので、M31の略称でもよく知られている天体です。

アンドロメダ銀河は、天体写真ファンに大変人気のある天体です。 見頃を迎える秋になると、私も一度は望遠鏡やレンズをアンドロメダ銀河に向けて撮影します。 今回は、キヤノンのミラーレス一眼カメラ「EOS M」をコーワのテレフォトレンズに装着し、アンドロメダ銀河の腕の広がりを表現してみました。

キヤノンEOSMには、残念ながらタイマーリモートコントローラーが使えません。 そのため、カメラのシャッター速度を「バルブ」に設定して、リモートコントローラー RC-6でシャッターを切り、 時計を確認しながら露出時間が360秒過ぎたところで、シャッターを閉じる必要がありました。 また、EOSMは、パソコンのソフトウェア上でのカメラ制御もできないため、 ピント合わせはカメラの液晶モニター上で行わなければなりません。

掲載したアンドロメダ銀河の写真は、EOSMを使って連続撮影した4枚の画像をステライメージ上で重ね合わせ、 PhotoshopCCで色合い調整をしたものです。 キヤノンEOS Mには、キヤノンEOSKissシリーズと同じAPS-Cサイズのセンサーが用いられているだけあって、 撮影画像の写りはデジタル一眼レフカメラ並みでした。 キヤノンEOSMの機能がもう少し充実すれば、本格的な天体撮影にも使用できるかもしれません。 ミラーレス一眼カメラは軽量、コンパクトで、天体望遠鏡の接眼部への負担が少ないため、これからの発展が楽しみなところです。


Imaging information

撮影光学系: コーワPROMINAR 500mm F5.6 FL (マウントアダプター TX07使用, 350mm F4)

使用カメラ: キヤノンEOS M ミラーレス一眼カメラ

赤道儀: タカハシP-2Z赤道儀、AMD-1モーターにて一軸オートガイド追尾

カメラの設定: ホワイトバランスオート、ISO800、RAWモード、長時間ノイズの低減ON

露出時間: 360秒×4コマ

画像処理ソフト: ステライメージ7、PhotoshopCC

撮影場所: 兵庫県神河町峰山高原