おとめ座

おとめ座の概要

おとめ座は春を代表する大きな星座で、うみへび座に次いで全天で2番目の大きさを誇っています。 おとめ座の目印は、純白に輝く一等星スピカですが、それ以外は明るい星が少ないので、 星座の形を想像するのは容易ではありません。 都会の明るい星空では、スピカ以外の星が見えないこともあります。

おとめ座は黄道十二星座の一つで、星占いの世界でもよく知られた星座です。 プトレマイオスの48星座にも含まれていて、大昔から存在している星座です。

おとめ座のα星スピカは「穂の先」と言った意味の星で、その名の通り、星座絵ではこの星のところに麦の穂が描かれています。 その白さから、日本では真珠の星とも呼ばれていたようです。 乙女の星座に相応しい清らかに輝く星です。なお、写真のスピカの横で輝く星は土星です。

おとめ座は、夏の天の川の方向から遠く離れているので、多くの系外銀河を見つけることが出来る星域です。 最も有名な銀河の集まりは、おとめ座銀河団と名付けられていて、 2000個以上の数多くの小さな系外銀河を見つけることが出来ます。 おとめ座は深宇宙を探るための窓なのです。

ギリシア神話の中では、おとめ座は女神アストラエアとして登場しています。 ギリシア神話の金の時代には、人々は働かなくても自由に果物を取ったりして暮らすことができました。 しかし時代が流れて銀の時代になると、人間界は戦争が絶えず起こり始め、神々は地を見捨てて天上界へと帰ってしまいます。 そんな中、女神アストラエアは人間の可能性を信じて地上に残り、人間を教育します。 しかし人間達の争いはとどまるところを知らず、さすがの女神アストラエアもその様に呆れ、 人間界を見限って天上界に返ってしまいます。その時の姿がこのおとめ座ということです。

この他には、おとめ座は豊作の女神デメテルの娘ペルセポネという説等もあります。 おとめ座は大きく有名な星座ですが、神話の姿については少々はっきりしないところがあります。

星座名 英語名 略号 星数(5.5等まで) 特徴 季節
おとめ Virgo Vir 58個 全天で2番目に大きな星座。銀河団が見応えある

Imaging information

撮影レンズ: キャノンEF24mmF1.4LUSMII

使用カメラ: キャノンEOS5DMarkII

露出時間: L=8分x4, ISO800, F2.8, 追尾撮影