エリダヌス座

エリダヌス座の概要

エリダヌス座は、オリオン座の西の星を発端として、南の果てへと続く、長く大きな星座です。 エリダヌスという名前は、天上界を流れるエリダヌス川から取ったもので、 その名の通り、エリダヌス座は蛇行を繰り返しながら、南の端で輝くアケルナルへと流れていきます。

エリダヌス座を構成する星には暗いものも多く、全体像を掴むのは容易ではありません。 星座の所々で輝く明るい星を目安にして、星図片手に星々を繋いでいくとよいでしょう。 残念ながら、エリダヌス座の南の端で輝くアケルナルを南に低いため、日本の本州付近では見ることができません。 そのため、エリダヌス座の全景を見ようと思えば、沖縄付近まで南下しなければなりません。

エリダヌス座の星の並びは、太古の昔から川の流れと考えられていたようで、 エジプトではナイル川の流れとして見ていたようです。 ギリシア神話では、神々の世界を流れる大河「エリダヌス大河」として登場しています。 また、エリダヌスは、ギリシア神話で登場する川の神の名前でもあります。

エリダヌス座には、天体望遠鏡で観察できるような目立った星雲や星団はありませんが、 沖縄以南に出かけたときには、アケルナルの輝きに注目したいところです。 アケルナルは約0.5等の明るさの恒星で、青白く輝く星です。 アケルナルのすぐ側には、大マゼラン雲小マゼラン雲が輝いているので、 南半球に出かけた際にはよい目印になるでしょう。

なお、写真の左端に写っている明るい星は、りゅうこつ座のα星カノープスです。 カノープスは、おおぐま座のシリウスに次いで夜空で2番目に明るい恒星です。

星座名 英語名 略号 星数(5.5等まで) 特徴 季節
エリダヌス Eridanus Eri 189個 神々の世界を流れるエリダヌス大河の流れ

Imaging information

撮影レンズ: キヤノンEF8-15mm F4Lフィッシュアイレンズ

使用カメラ: キヤノンEOS5DMarkII

露出時間: L=5分x2, ISO1600, F4, 追尾撮影, ニュージーランドテカポ湖にて撮影