NGC672とIC1727

NGC672,IC1727

NGC672とIC1727銀河

Takayuki Yoshida

さんかく座 NGC672とIC1727

NGC672とIC1727は、さんかく座に位置する系外銀河で、 地球から約2500万光年の位置に存在しています。 中央左上の系外銀河がNGC672、右下の暗い方がIC1727です。 IC1727の左には、更に小さな銀河が写っています。

NGC672は、棒渦巻銀河に分類されています。 小さいですが写真でも、銀河中央部が棒状に伸びた様子がわかります。 一方、IC1727は不規則銀河のような定まらない形状の天体で、ボンヤリとした中心部の外に淡い腕が広がっています。 どちらも10〜11等級と暗く、視直径も小さな系外銀河ですが、二つの銀河が寄り添った姿が興味深い天体です。

この写真は、口径25センチのカセグレン系光学系と、冷却CCDカメラを使って撮影しました。 気流はそれほど良くありませんでしたが、幸い透明度が良かったため、淡く広がる腕の部分まで写し出すことが出来ました。 NGC672銀河の腕にに点在するHII領域も小さいながら写り、淡いですが、どちらもなかなか興味深い姿をした系外銀河だと感じました。 二つの銀河が寄り添っているので、焦点距離1000ミリ程度の望遠鏡でも撮影を楽しめる対象と思います。


Imaging information

撮影鏡筒:タカハシ Mewlon-250CRS、レデューサーCR0.73×使用

望遠鏡架台:ビクセンAXD赤道儀

使用カメラ:Moravian Instruments G3-16200 冷却CCDカメラ

冷却CCD用LRGBフィルター:Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間:L=15分×6枚、RGB=各15分×1枚
(総露出時間2時間15分)

画像処理ソフト:ステライメージ8、PhotoshopCC 2015

撮影場所:岡山県備前市八塔寺、2018年撮影