ちょうこくしつ座 NGC253銀河


ちょうこくしつ座 NGC253銀河

NGC253は、秋の南天で輝く系外銀河で、ちょうこくしつ座に属しています。 ちょうこくしつ座は、4等級以下の暗い星ばかりで目立たたない星座で、夜空の明るい都会では全く見えません。 星座自体も18世紀に天文学者のラカーユが新設したもので、一般的に知られていない星座の一つです。

マイナーな星座ですが、秋を代表する天体の一つ、NGC253銀河が星座内で輝いています。 NGC253は、視直径が長辺方向で約27.5'もある立派な系外銀河で、視等級も約8等と明るい天体です。 南中高度が30度前後(大阪付近)と低いものの、口径4センチ程度の双眼鏡を使えば、 長細い形をした銀河の形がぼんやりとわかります。 天体望遠鏡を使用すれば、銀河の輪郭が更によく見え、 口径の大きな望遠鏡を用いれば、銀河を走る暗黒帯の様子も確認することができます。

今回のNGC253銀河の撮影には、TOA645フラットナーを取り付けたTOA130望遠鏡と冷却CCDカメラを使用しました。 露光時間が短かったため、若干ノイズは残っていますが、 銀河中心部を走る暗黒帯の様子や色合いなど、NGC253の特徴的な姿を捉えることができました。


Imaging information

撮影鏡筒:タカハシ TOA-130、TOA645フラットナー使用

望遠鏡架台:ビクセン AXD赤道儀

使用カメラ:Moravian Instruments G3-16200 冷却CCDカメラ

冷却CCD用色分解フィルター:Astrodon社 LRGBフィルター

露出時間:L=900secX5、R=G=B=600secX2(2×2ビニング)

画像処理ソフト:ステライメージ9、PhotoshopCC 2020

撮影場所:岡山県備前市八塔寺、2022年9月撮影