Sh2-129


Sh2-129

Sh2-129は、ケフェウス座に輝く星雲で、天体写真ファンに人気のあるIC1396の北西約3度に位置しています。 半円状に広がった星雲の明るい部分が目立ちますが、その外側にも淡いガスが存在していることがわかります。 私には、星雲の全体の形が、風に流された髪の毛のように見えるのですが、いかがでしょうか。

Sh2-129は、淡い星雲のため、銀塩フィルム時代は、撮影されることは少ない天体でしたが、 デジタル機材の発展に伴い、最近はよく作例を見かけるようになりました。 改めてデジタル一眼レフカメラを使って撮影してみると、 星雲の淡い部分の広がりが思いのほか大きく、 縦構図では星雲の全体が入りきりませんでした。 そこで、横構図にして撮影し直したのが本作品です。

今回は、焦点距離500ミリの天体望遠鏡を使用して撮影しましたが、 200ミリ前後の望遠レンズと35ミリフルサイズデジカメを組み合わせれば、 IC1396も構図内に収めることができます。 IC1396とSh2-129の位置関係は、 モノクロ写真ギャラリーの「IC1396とSh2-129」の写真をご覧いただくとわかりやすいと思います。


Imaging information

撮影光学系:タカハシε-180ED

撮影カメラ:Astro6D(キヤノンEOS6D、フィルター換装・冷却改造カメラ)

赤道儀:ビクセンAXD赤道儀、M-GENオートガイダーにて追尾

カメラの設定:ホワイトバランスマニュアル、ISO1250、RAWモード、HEUIB-IIフィルター

露出時間:300秒×10コマ

画像処理ソフト: ステライメージ7、PhotoshopCC 2015

撮影場所: 岡山県備前市吉永町八塔寺、2016年撮影