タカハシFSQ-85EDで撮ったM8とM20

タカハシFSQ-85EDで撮ったM8とM20

天体撮影用に人気がある高橋製作所の屈折望遠鏡「タカハシFSQ-85ED」とデジタル一眼レフカメラを使用して、 いて座のM8とM20を撮影しました。 M8、M20共に大変有名な星雲で、天体写真の被写体として人気がある対象です。 色鮮やかで明るいのが人気の理由ですが、天の川銀河が特に濃い、いて座の中で輝いているので、 たくさんの微恒星が写るのも魅力でしょう。

FSQ-85EDにCA-35を取り付け、直焦点で撮影したため、フルサイズカメラの周辺は、若干、 星が放射状に流れて写りましたが、中心付近の星像は非常にシャープです。 星々の色合いも自然で、屈折望遠鏡らしい光条の出ないスッキリとした星像です。 同夜同時刻に、ε-130Dを使って撮影したM8とM20の写真と見比べると、光学系による写りの違いが感じられると思います。

タカハシFSQ-85EDは、2008年に発売された天体望遠鏡です。 スーパーEDガラスを2枚使用した4群4枚のレンズ構成で、諸収差を良好に補正した光学系です。 小型赤道儀にも搭載できる軽量さが魅力の望遠鏡で、天体写真ファンからは、Baby-Qと呼ばれて親しまれています。 2017年には、周辺像を補正する専用のフラットナー「フラットナー1.01×」が発売されました。 今回のように35ミリフルサイズカメラで撮影するなら、フラットナーを使用した方が良さそうです。


Imaging information

撮影光学系:タカハシ FSQ-85ED

撮影カメラ:Astro6D(キヤノンEOS6D フィルター換装・冷却改造モデル)

赤道儀:ビクセンAXD赤道儀にて追尾、M-GENにてオートガイド追尾

カメラの設定:ホワイトバランス 手動設定、ISO2500、RAWモード、IDAS UIBAR-Vフィルター

露出時間:300秒×8コマ

画像処理ソフト:ステライメージ8、PhotoshopCC 2015

撮影場所:奈良県五條市大塔町、2018年撮影