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ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)

Lovejoy C/2014 Q2

ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)

Takayuki Yoshida

ラブジョイ彗星(C/2014 Q2) 2015年1月19日の様子

ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)は、オーストラリアのラブジョイ氏が2014年の夏に発見した彗星です。 (2013年末に話題になったラブジョイ彗星(C/2013 R1)とは、また別の彗星です) 当初はそれほど話題に上りませんでしたが、2014年末にかけて明るさを増し、彗星の尾も発達してきたので、 次第に天文ファンの注目を集めるようになりました。 2015年1月7日に地球に最接近した頃には4等級の明るさになり、星空の綺麗な場所なら肉眼でも確認できたようです。

肉眼彗星となったものの、今冬の近畿地方の天候は悪くてなかなか撮影できず、 ようやくラブジョイ彗星の姿を捉えることができたのがこの写真です。 雲が晴れた瞬間を狙って急いで撮影したので、一枚画像になってしまいましたが、彗星の尾が伸びているのがよくわかります。 焦点距離が長い光学系を使ってコマ付近を拡大撮影すれば、イオンテイルの構造まで写し出せるかもしれません。

なお、写真の右上に写っている2本の線は、飛行機が通過した跡です。 この写真を撮影した岡山県の八塔寺では、夜の早い時間帯は、天頂付近を飛行機が頻繁に通過するので、 広い画角で狙うと飛行機の軌跡が入ってしまう場合があります。 この日も、撮影した4枚中、2枚の構図内に飛行機の軌跡が写っていました。 八塔寺で撮影するなら、時間帯を変えて、彗星が西に傾いた頃に撮影した方がいいかもしれません。


Imaging information

撮影機材: キヤノンEF200mm F2L IS USM レンズ

赤道儀: ユニテックSWAT-200赤道儀でノータッチ追尾

使用カメラ: キヤノンEOS5DMarkII デジタル一眼レフカメラ

露出時間: 150秒、ISO1600、F2.5、LPS-P2フィルター使用

画像処理: ステライメージ7、Photoshop CC

撮影場所: 岡山県備前市吉永町八塔寺, 2015年1月19日撮影