NGC4244 銀河


りょうけん座 NGC4244銀河

NGC4244は、りょうけん座に位置する系外銀河で、 地球から約1350万光年の位置に存在しています。 NGC4244は、同じりょうけん座で輝くM94銀河などから構成される、M94銀河群に属しています。

NGC4244は、銀河を横から見たエッジオンタイプの銀河ですが、 エッジオン銀河として広く知られている「かみのけ座のNGC4565銀河」と比べると、 銀河中心部のふくらみが小さく、銀河のシルエットがとても細長く見えます。 また、銀河を縦に走る暗黒帯も、NGC4565と比べ明瞭ではなく、一本の白い細長い針のようです。 その外観のためでしょう、海外では「Silver Needle Galaxy」と呼ばれています。

NGC4244銀河の視直径は、長辺側が16分ほどもあり、NGC4565とほぼ同じ長さがあります。 しかし見かけの明るさは、NGC4565に比べて暗く、口径25センチの天体望遠鏡で観望しても、明るい部分がうっすら確認できる程度でした。 Silver Needleと呼ばれる形を確認するためには、大口径望遠鏡と透明度の高い夜空が必要と思います。

この写真は、口径25センチのカセグレン系光学系と、冷却CCDカメラを使って撮影しました。 冬型の気圧配置のため、それほど気流はよくありませんでしたが、NGC4244は天頂付近で輝くため、 銀河の構造もそこそこ写ってくれたように思います。 NGC天体としては、比較的大きな系外銀河ですので、焦点距離1000ミリ程度の望遠鏡でも撮影を楽しめる対象です。


Imaging information

撮影鏡筒:タカハシ Mewlon-250CRS、レデューサーCR0.73×使用

望遠鏡架台:ビクセンAXD赤道儀

使用カメラ:Moravian Instruments G3-16200 冷却CCDカメラ

冷却CCD用LRGBフィルター:Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間:L=15分×6枚、RGB=各10分×2枚
(総露出時間2時間30分)

画像処理ソフト:ステライメージ8、PhotoshopCC 2015

撮影場所:岡山県備前市八塔寺、2018年撮影