ハインドの変光星雲付近

Hind's variable nebula,NGC1555,Sh2-239

ハインドの変光星雲(NGC1555)付近 の 分子雲

Takayuki Yoshida

ハインドの変光星雲付近、NGC1555、Sh2-239

ハインドの変光星雲(NGC1555)は、おうし座に位置する反射星雲で、 変光星のおうし座T星からの光を受けて輝いています。 NGC1555は、イギリスの天文学者、ジョン・ハインドが1852年に発見した星雲で、 明るさが変わることで知られています。 上の写真では、中央右寄りのクラゲのような形をした部分の中に小さく写っています。

Sh2-239も反射星雲で、こちらは、NGC1555の対角側となる写真左下に写っています。 この星雲もNGC1555と同様、それほど大きくありませんが、 興味深い星雲の構造を持っており、 最近、クローズアップ撮影された作例を見かけるようになりました。

この周囲に広がるおうし座の分子雲は淡く、試写では写し出すことができません。 構図を合わせるときは、写真中央に写っている明るいおうし座ε星を目安にするとよいでしょう。 上の写真は、全体的に若干右寄りになっため、もう少しレンズを左に振ると構図のバランスが良くなると思います。

なお、写真左下が明るいのは、おうし座α星アルデバランの光が入っているためだと思います。 望遠鏡や補正レンズ、フィルターの選択によっては、構図内にゴーストが発生する場合があるので、 アルデバランの位置に注意して、撮影することをお勧めします。


Imaging information

撮影光学系:ビクセン VSD100 F3.8

撮影カメラ:キヤノン EOS6D(フィルター換装・冷却改造)

赤道儀:ビクセン SXP赤道儀にて追尾

カメラの設定:ホワイトバランス 手動設定、ISO1600、RAWモード

露出時間:300秒×32コマ

画像処理ソフト:ステライメージ8、PhotoshopCC 2015

撮影場所:岡山県備前市吉永町 八塔寺、2018年撮影