IC2177 かもめ星雲

IC2177,Seagull Nebula

IC2177

Takayuki Yoshida

IC2177 かもめ星雲

いっかくじゅう座で輝く星雲「IC2177」の写真です。 IC2177は、夜空で最も明るい恒星として知られるシリウスの北東約7度の位置に輝く散光星雲です。 赤い星雲の形が、翼を広げて飛ぶ鳥の形に似ていることから、 日本では「いっかくじゅう座のわし星雲」、 海外では「Seagull Nebula(かもめ星雲)」と呼ばれています。 最近は、日本でも「かもめ星雲」と呼ぶ方が増えてきたので、このページのタイトルも「かもめ星雲」にしました。

かもめ星雲の広がりは約3度ほどもあり、同じいっかくじゅう座で輝くバラ星雲より一回り大きく広がっています。 そのため、標準レンズで写した冬の天の川の写真の中でも、容易にその姿を確認することができます。 焦点距離200ミリ以上のレンズを使って撮影すれば、翼を広げたような星雲の形をはっきりと写し出すことができます。 ただ、南中高度が40度前後と冬の有名天体の中では高度が低いため、 透明度の良い夜に撮影することをお勧めします。

このかもめ星雲の写真は、ビクセンの明るいアストログラフ「VSD100 F3.8」望遠鏡と、 ニコンの天体撮影専用カメラ「ニコンD810A」を使用して撮影しました。 ニコンD810Aの少しピンクがかった発色が、この星雲にマッチするように感じたので、 星雲のコントラストを高めに仕上げ、メリハリのある作品に仕上げました。


Imaging information

撮影光学系:ビクセン VSD100 F3.8

撮影カメラ:ニコンD810A 天体撮影専用デジタル一眼レフカメラ

赤道儀:ビクセンSXP赤道儀、ステラショット1.5にて導入・オートガイド追尾

カメラの設定:ホワイトバランスマニュアル、ISO1250、RAWモード

露出時間:300秒×10コマ

画像処理ソフト: ステライメージ7、PhotoshopCC 2015

撮影場所: 岡山県備前市吉永町八塔寺、2016年撮影