IC1396とSh2-129

IC1396,Sh2-129

IC1396とSh2-129

Takayuki Yoshida

IC1396とSh2-129

IC1396は、写真の中央左下に白く写っている、四角形をした星雲です。 Sh2-129は、IC1396の右上に、風に流された髪の毛のように写っている天体です。 こちらは、IC1396に比べて淡く写し出しにくい天体ですが、淡い部分を含めるとIC1396並の大きさがあることがわかります。 どちらの星雲も、デジカメで撮影すると赤色に写ります。

IC1396、Sh2-129共に、ケフェウス座に位置する天体です。 ケフェウス座は、一般にはなじみの薄い天体ですが、五角形をした星の並びが目立つ星座です。 有名なカシオペア座の隣で輝いている星座で、ギリシア神話では、カシオペア王妃の夫、ケフェウス王として知られています。

ケフェウス座は、天体写真ファンには、数多くの大型星雲が輝いていることで有名です。 夏休みが過ぎると、いて座付近の天の川は西に傾き、干潟星雲をはじめとする夏の大型星雲の撮影時期は終わってしまいますが、 それらと入れ替わりに撮り頃になるのがケフェウス座に位置する星雲です。 この写真は、光害のある自宅で、Hαフィルターを使って撮影しました。 天候の関係で2枚しか撮影できませんでしたが、星雲の形や位置関係の目安にしていただけるかと思います。


Imaging information

撮影光学系:キヤノンEF200mm F2L IS USMレンズ

赤道儀:ビクセンSXP赤道儀

使用カメラ:SBIG STL-11000M冷却CCDカメラ、アストロノミック製 Haフィルター

露出時間:20分(10分×2枚)

画像処理ソフト: Stellaimage7, PhotoshopCC

撮影場所: 兵庫県宝塚市