おうし座の超新星残骸 Sh2-240
Sh2-240, Supernova Remnant
Takayuki Yoshida
おうし座の超新星残骸 Sh2-240, Simeis147
Sh2-240は、ぎょしゃ座とおうし座の境界線当たりに存在する大きな超新星残骸です。その大きさは約4度ほどもあり、 とても大きな星雲なのですが、非常に淡いため撮影するのはとても難しい対象です。 しかしそのフィラメントが絡まる様がとても美しいので、天体写真ファンにはとても人気のある冬の被写体の一つです。
今回は明るいイプシロン180望遠鏡と冷却CCDカメラ、それにHαフィルターを用いて、この淡い星雲の撮影にチャレンジしてみました。 光害が多い自宅からの撮影だったこともあり、満足する画像にするには実に10時間以上の総露出時間が必要でしたが、 長時間露出の甲斐あって、フィラメントが巻き付く様を写し出すことが出来ました。 上の写真からも、その美しいフィラメント構造がよくわかると思います。 大きなSh2-240の写真も是非ご覧ください。
超新星残骸の星雲と言えば他には、網状星雲やクラゲ星雲が有名です。どれも独特のフィラメントのような構造が美しい ですが、これほど大きな星雲は貴重な存在ですね。今シーズンはできませんでしたが、来シーズンはカラー化にチャレンジ してみたいと思っています。
Imaging information
撮影光学系: タカハシε-180ED, ペンタックスMS5赤道儀
使用カメラ: SBIG STL-11000M, Astronomik Ha filter
露出時間: H-alpher=640分(20分×32枚)
画像処理ソフト: Stellaimage5, PhotoshopCS
撮影場所: 兵庫県宝塚市, 2007年撮影