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天の川銀河中心付近

The center of the Milkyway Galaxy in the Sagittarius constellation

天の川銀河中心付近

Takayuki Yoshida

天の川銀河中心付近

夏の夜空に輝く天の川は、いて座の方向が最も太く明るく見えます。 これは、私たちの地球が属している天の川銀河の中心が、いて座の方向に位置しているためです。 双眼鏡を使ってこの方向を眺めると、視野一杯に微恒星が輝き、 改めて天の川が星の集まりであることがわかります。

本作品では、この天の川銀河の微恒星をメインの被写体にしました。 天の川銀河の中心を走る暗黒帯が、構図を斜めに走るように配して、全体のバランスを取りました。 左上には三裂星雲と干潟星雲を入れて、彩りを加えましたが、 星雲の色合いより微恒星のシャープさを優先して表現するため、 星雲はナチュラルな処理に留めました。

写真の右下方向(枠外)には、さそり座の毒針付近で輝く、 彼岸花星雲と出目金星雲が位置しています。 もう少し焦点距離の短いレンズを使って、それらの星雲を構図に含めてみても面白いと思います。 また、写野をずらして数枚撮影してモザイク合成すれば、 より解像度の高い画像を得られるのでしょう。


Imaging information

撮影光学系:キヤノンEF200mm F2L IS USM

赤道儀:ビクセンSXP赤道儀にて追尾

使用カメラ:SBIG STL-11000M 冷却CCDカメラ, Astronomik Filters使用

露出時間:L=50分(5分×10),R=G=B=各5分(2x2ビニング)

画像処理ソフト:Stellaimage7, PhotoshopCC

撮影場所:奈良県十津川村にて撮影