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おおぐま座のM81渦巻銀河

M81 Spiral Galaxy

おおぐま座のM81渦巻銀河

Takayuki Yoshida

おおぐま座のM81渦巻銀河

おおぐま座で輝くM81銀河の写真です。 M81銀河は、ドイツの天文学者ボーデが1774年に発見した渦巻銀河で、 その発見者の名前を取って「ボーデの銀河(Bode's Galaxy)」とも呼ばれています。 地球から約1200万光年離れた宇宙で輝く系外銀河で、渦を巻いた腕の姿が美しい天体です。

今回は焦点距離約2,100ミリの天体望遠鏡と冷却CCDカメラでこの銀河のディテールに迫りましたが、 突然のカメラの故障により、薄明開始までにRGB画像を撮影することができませんでした。 そこで、以前、MT-200望遠鏡で撮影していたカラー画像を使用して一枚の写真に仕上げました。 L画像とRGB画像で拡大率が異なるため、大きくトリミングする必要がありましたが、 その分迫力は感じられる仕上がりになりました。

このM81銀河のすぐ側には、形が異なったM82銀河が輝いていて、よく同じ構図で撮影されることの多いペア銀河です。 どちらも比較的明るい銀河なので、追尾撮影に初めて挑戦する方でも写しやすい天体です。 M81銀河は、天の北極(北極星)近くで輝いているため、本州からは地平線に沈むことがなく、 長い期間にわたって撮影できるのも魅力です。


Imaging information

撮影光学系:タカハシMewlon300(レデューサー使用)

赤道儀:ペンタックスMS-5赤道儀にて追尾

使用カメラ:SBIG STL-11000M 冷却CCDカメラ, Astronomik Type2C LRGB filters使用

露出時間:L=120分(15分×8),R=G=B=各10分×2(2x2ビニング)
※RGB画像はMT-200で撮影した画像を使用

画像処理ソフト:Stellaimage7, PhotoshopCC

撮影場所:岡山県備前市吉永町八塔寺にて撮影