オメガ星雲

M17,Omega Nebula

オメガ星雲

Takayuki Yoshida

オメガ星雲 M17

オメガ星雲は、いて座に属する散光星雲で、3つの星座(いて座、へび座、たて座)の境界付近で輝いています。 オメガ星雲という愛称は、口径の大きな天体望遠鏡で観察すると、 星雲の形が、ギリシャ文字の「Ω(オメガ)」のように見えることに由来しています。 その他にも「白鳥星雲」という愛称でも知られている天体です。

オメガ星雲の実視等級は7等級と明るく、口径4センチ程度の双眼鏡を用いれば、星雲の存在を確認できます。 口径10センチ程度の天体望遠鏡を使用してオメガ星雲を観察すると、星雲の明るい部分がボンヤリとした雲のように見えてきます。 更に口径の大きな望遠鏡を用いれば、湖面に浮かんだ白鳥のような形が識別できるようになります。 大口径の天体望遠鏡になると、星雲の濃淡もよくわかるようになり、見ごたえがあります。

オメガ星雲は明るいので、写真写りも良好です。 焦点距離200ミリ前後の望遠レンズを用いて、約4度北で輝くM16と一緒に写されることも多い天体です。 今回、約1800ミリの光学系を用いてクローズアップ撮影してみたところ、 星雲がループ状に広がった様子や、星雲の中の複雑なディテールを捉えることができました。 次回はレデューサーを取り外して、星雲の明るい部分を拡大撮影してみたいと考えています。


Imaging information

撮影光学系:タカハシ Mewlon-250CRS、レデューサーCR0.73×使用

赤道儀:ビクセンAXD赤道儀にて追尾

使用カメラ: SBIG STL-11000M、Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間: L=75分(15分×5)、Red=10分×2、Green=10分×2、Blue=10分×2
総露出時間 3時間15分

画像処理ソフト: ステライメージ7, PhotoshopCC

撮影場所: 岡山県備前市八塔寺、2016年撮影