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まがたま星雲 IC405


まがたま星雲 IC405

代表的な冬の星座の一つであるぎょしゃ座は、一等星のカペラを五角形をした星の形が特徴的な星の集まりです。 この中にはメシエ番号が付けられた見事な散開星団が3つ存在していて、双眼鏡で覗いても見応えがあるところです。 その双眼鏡では見ることができませんが、星団の他にも大きな星雲が輝いていて、天体写真ファンの絶好のターゲットになっています。 その一つが、この写真のIC405です。その形が勾玉に似ていることから「まがたま星雲」という愛称があります。

このIC405星雲は、星雲を光らせている中心星の距離に従って、ガスの色が変わっているのが特徴的な星雲です。 中心星に近いところは、青っぽい光を放っていて、そこから離れるにつれて赤い色へと変わっていきます。 非常に美しい星雲で、いろいろな機材を使って撮り続けている星雲の一つです。

今回は焦点距離800ミリ超の望遠鏡を使って、IC405をクローズアップしてみましたが、この星雲の隣で輝くIC410と一緒に 写しても美しい星域です。望遠レンズが使えるなら、周りの散開星団と一緒に撮影しても面白いでしょう。 以前に中判銀塩フィルムと望遠レンズで撮影したM37とぎょしゃ座の散光星雲の写真をご覧いただくと、位置関係がわかりやすいと思います。


Imaging information

撮影機材: タカハシε250, ペンタックスMS-5赤道儀

使用カメラ: SBIG STL-11000M, Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間: L=80分(10分×8),R=20min, G=20min, B=20min(RGB:2x2binned)
総露出時間 2時間20分

画像処理ソフト: ステライメージ6, PhotoshopCS4

撮影場所: 岡山県吉永町、2009年撮影