すばるを包む淡い星雲
Dust nebulae around Seven Sisters
Takayuki Yoshida
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すばるを包む淡い星雲
秋になると、散開星団の中で最も有名なすばる(プレアデス星団)が東の空から昇ってきます。 青く輝く反射星雲に包まれた姿が美しいすばるですが、 この周囲には非常に淡い星雲が広がっていることが、銀塩フィルム時代から知られていました。 その淡く広がる分子雲を映し出したのがこの写真です。 透明度がそれほど高くない夜でしたが、明るいレンズに助けられてそこそこ写ってくれました。
全体の写野は約10度で、すばるは画面の右下に小さく写っています。 すばるの北側から淡いガスが画面中央に向かって伸びているのがわかります。 画面中央付近には、リンズブライト星雲カタログでLBN777という番号がつけられた、 鳥の形のような星雲が写っています。 また、左上には、IC359とナンバーがつけられた反射星雲が見て取れます。
このすばる周辺の星雲は、銀塩フィルムの時にも何度か撮影にチャレンジしましたが、 全体としてボーッと写ってくるだけで、 ここまでの星雲の構造は表現できませんでした。 こうしたところもデジタル機材の威力が発揮されているのでしょうね。
Imaging information
撮影機材: キャノンEF200mmF2L IS USM (F2.5にて撮影), タカハシP2Z赤道儀
使用カメラ: SBIG STL-11000M, Astronomik Type2C LRGBフィルター
露出時間: L=80分(5分×16),R=5min×3, G=5min×3, B=5min×3(RGB:2x2binned)
総露出時間 2時間25分
画像処理ソフト: ステライメージ6, PhotoshopCS4
撮影場所: 奈良県野迫川町鶴姫公園、2008年撮影