M106

Spiral galaxy M106

M106

Takayuki Yoshida

りょうけん座 M106銀河

M106銀河は、北斗七星のすぐ上に位置する「りょうけん座」に属する銀河で、 Sb型の渦巻き銀河に分類されています。 M106は、元々はメシエカタログに載っていなかった銀河で、 後にメルシャンによって発見され追加された天体です。 りょうけん座の系外銀河と言えば、子持ち銀河が有名ですが、 このM106銀河も大変美しく、春になったら忘れずに撮影しておきたい天体です。

私達が住む地球からは、M106銀河を斜めから見下ろした格好になり、 有名なアンドロメダ銀河と、 ほぼ同じ向きになります。 両者の銀河を見比べると、銀河の腕が斜めに傾きながら広がっている様子など、 全体的に似ていることがわかると思います。

M106銀河の写真は、口径20センチのニュートン式反射望遠鏡で撮影しました。 M106は、明るい銀河中心部と、それを包むように広がる淡い腕が美しい様を見せてくれる銀河ですが、 周辺部はとても淡いので、大口径の天体望遠鏡で観望しても確認するのは難しく、中心部がぼんやり輝いているのがわかる程度です。 どちらかというと写真向きの銀河だと思います。

撮影した夜は好天に恵まれて、以前から撮りたいと思っていたM106銀河を時間をかけて撮影することができました。 中心部のほのかな色合い、淡い腕がまとわりつく様子などとても綺麗に撮れたお気に入りの作品です。


Imaging information

撮影機材: タカハシMT-200望遠鏡、ペンタックスMS-5赤道儀

使用カメラ: SBIG ST2000XM, Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間: L:15分×8, RGB:各10分×2(2×2ビニング)

画像処理ソフト: Stellaimage5、PhotoshopCS

撮影場所: 岡山県吉永町、2006年撮影

天文ガイド入選作品