テオフィルス クレーター付近
Theophilus Crater
Takayuki Yoshida
- Previous photo:クラビウスクレーター付近
テオフィルス クレーター付近
テオフィルスは、「未開の入り江」と呼ばれる部分に存在している月面クレーターで、 上写真の画面下部に写っている丸いクレーターです。 テオフィルスの直径は約100キロで、この月面エリアでよく目立っているクレーターです。
テオフィルスに一部が重なっているクレーターは、キルリス(Cyrillus)です。 その上にはクレーターメドラーと、全長が約480キロもある断層、アルタイ壁も写っています。 月面の中でも見所が多いエリアで、天体望遠鏡で観望するのに適しています。
撮影には口径25センチの天体望遠鏡と、冷却CMOSカメラを使用しました。 それほど気流は良くなかったのですが、画像処理の結果、小さなクレーターまで写真上で表現することができました。
ちょうど17年前、アルタイ壁付近をデジタル一眼レフカメラで撮影した写真をギャラリーに載せています。 当時の機材としては非常に良く写り、天文誌にも掲載された作品ですが、 今の写真と比べると解像感に大きな差を感じます。 撮影と画像処理プロセスがそれだけ発達したのでしょうね。
Imaging information
撮影鏡筒:タカハシ Mewlon-250CRS
望遠鏡架台:ヘラクレス赤道儀
使用カメラ:ZWO社冷却CMOSカメラ ASI174MM-Cool、SVBONY SV183 IR パスフィルター使用
拡大撮影レンズ:TeleView 2.5x パワーメイトにて焦点像を拡大
画像処理ソフト:Autostakkert2!、Registax6、PhotoshopCC 2020
撮影場所:兵庫県宝塚市、2021年撮影