細い月

細い月の写真

新月を二日後に控えた細い月の写真です。この月齢の頃の月は、夜明けの少し前になって東の空から昇ってきます。 薄明が始まると、赤く焼けた朝焼けの中で細い月が輝いていて、とても美しい光景を見せてくれます。

細い月は地上からの高度が低いため、気流の影響を大きく受けて写真撮影は困難です。 この写真も気流の良い日を選んで、なんとか撮影した一枚です。低空なのでいつもよりも黄色っぽく月が写っています。 イラストで描くような月の色ですね。

この頃の月面は見るべきものは少ないですが、望遠鏡を覗くとグリマルディと呼ばれる大きな盆地などに気づきます。 その他にもワーゲンティンという珍しいクレーターがありますが、太陽が出てくるわずかな間の観測となります。 気流の落ち着きがよい屈折望遠鏡での観測がベストでしょう。


Imaging information

撮影機材: タカハシTOA130望遠鏡, ビクセンSXD赤道儀

使用カメラ: キャノンEOSKissデジタルX, テレコンバーターにて像を拡大

露出時間: 1/2秒

撮影場所: 兵庫県宝塚市,2008年