かに座

Cancer, Crab

かに座

Takayuki Yoshida

かに座の概要

かに座は黄道十二星座の一つで、バビロニア時代から知られていた伝統ある星座です。 かに座は春の星座の中で一早く上ってくる星座で、ふたご座としし座の間で輝いています。 星座を構成する星自体は暗い星が多く、それほど目立ちませんが、 かにの甲羅の部分で輝いているプレセペ星団が有名なため、天文ファンによく知られている星座です。

プレセペ星団は地球から約510光年離れたところにある散開星団で、メシエカタログの番号M44が与えられています。 肉眼ではぼんやりとした光の塊に見えるため、星が集まっている様子はわかりづらく、 散開星団らしい姿を確認するためには双眼鏡が必要になります。

天体望遠鏡が発明される以前、プレセペ星団はそのボンヤリした姿から、いろいろな名前で呼ばれていました。 中でもよく知られているのは、中国での古い呼び名「積屍気(ししき)」です。 積屍気とは支社から立ち上るガスという意味で、古代中国の人はこのプレセペ星団のことを気味悪がっていたようです。 そんなプレペセ星団を星の集まりと初めて認識したのは、天体望遠鏡を初めて天体に向けた、ガリレオ・ガリレイでした。

ギリシア神話の中では、この蟹は勇士ヘラクレスが巨大な怪獣ヒドラを退治しているとき、 ヘラクレスを嫌う女神ヘーラが送った大きな化け蟹と伝えられています。 星座絵では、ザリガニのような姿に描かれることもあり、地域によってかに座の捕らえ方が異なっていたのがわかります。

星座名 英語名 略号 星数(5.5等まで) 特徴 季節
かに Caner Cnc 97個 積屍気と呼ばれたプレセペ星団で知られた星座

Imaging information

撮影レンズ: キャノンEF24mmF1.4LUSMII

使用カメラ: キャノンEOS60D(フィルター換装、冷却改造)

露出時間: L=5分x4, ISO800, F2.5, 追尾撮影