メデューサ星雲

Medusa Nebula,PK205+14.1,Sh2-274,Abell21

メデューサ星雲

Takayuki Yoshida

メデューサ星雲

メデューサ星雲は、ふたご座で輝く惑星状星雲です。 あまり一般に知られていない惑星状星雲のためでしょうか、メデューサ星雲にはNGC番号が付けられていません。 惑星状星雲のPKカタログでは「PK205+14.1」、シャープレスのカタログでは「Sh2-274」の番号で登録されています。

メデューサ星雲は、惑星状星雲としては視直径が大きいため、昔は超新星残骸と考えられていたようです。 大変淡いので、天体望遠鏡を使っても肉眼で確認することは難しいですが、 写真に撮ると星雲の明るい部分を三日月状に写し出すことができます。 星雲は全体的に赤っぽい色合をしていますが、 緑色の部分も混じっているようで、思いの外カラフルな色合をしています。

今回はF値の暗い光学系で撮影したため、淡い部分の表現は今一歩ですが、 星雲のディテールは表現することができました。 惑星状星雲というと、3000ミリ近い焦点距離でも画面に小さく写るだけという印象がありますが、 メデューサ星雲は、画面一杯の大きさに写り、迫力がありますね。

ふたご座の中には、青っぽい色合のエスキモー星雲も輝いてます。 エスキモー星雲は、小さいながらも明るい惑星状星雲で、 天体望遠鏡を使えば都会でも撮影することができます。 メデューサ星雲とはまた趣の異なる惑星状星雲ですので、 二つの星雲を写真で撮り比べてみるのも面白いかもしれませんね。


Imaging information

撮影機材:ミューロン250CRS、ビクセンAXD赤道儀

使用カメラ:SBIG ST-2000XM、AO-7使用、Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間:L=15分×8フレーム、RGB=各10分×1フレーム、総露出時間2時間30分

画像処理ソフト:ステライメージ7、PhotoshopCC 2015

撮影場所:岡山県備前市八塔寺、2016年撮影