しし座のNGC2903銀河


NGC2903銀河

NGC2903銀河は、しし座頭部の「ししの大がま」の先っぽに位置しています。 有名な「しし座銀河群」から少し離れたところで輝いているため、 つい忘れてしまいがちな銀河です。 しかし、明るさも見掛けの大きさも案外と大きいので、天体望遠鏡で観望すれば楕円状に広がった様子がよくわかります。 空の条件が良ければ、双眼鏡でもその存在がわかるほど、明るく貴重なNGC天体です。

20センチニュートン反射と冷却CCDカメラを使用して、 この銀河のディテールに迫ってみました。 この銀河は中心部の構造が複雑で、ところどころに赤いHU領域も見て取れます。 また、その中心部から長く伸びた2本の腕が巻き付く様子も興味深く、 メシエ天体に選ばれていないのが不思議なくらいの美しい銀河です。

※2020年に口径25センチの天体望遠鏡を使用して再撮影した「しし座 NGC2903銀河」の写真もご覧ください。


Imaging information

撮影機材: タカハシ MT-200 ニュートン反射望遠鏡、ペンタックス MS-5 赤道儀

使用カメラ: SBIG ST2000XM、Astronomik製 Type2C LRGBフィルター

露出時間: L:10分×8枚、RGB画像:各10分×2枚

画像処理ソフト: ステライメージ5、PhotoshopCS

撮影場所: 奈良県野迫川町鶴姫公園、2006年撮影