オリオン大星雲

The Great Orion Nebula, M42

オリオン大星雲

Takayuki Yoshida

オリオン大星雲、M42

コーワのテレフォトレンズ「PROMINAR 500mm F5.6 FL」に、 天文用フィルターに換装したデジタル一眼レフカメラ「ASTRO60D」を取り付けて撮影したオリオン大星雲(M42)の写真です。 今回はマウントアダプターTX10を使用して、焦点距離500mmで撮影したので、 TX07を使用したときよりも拡大率が増し、星雲の姿をより詳細に捉えることができました。

撮影した夜は透明度が悪く、都市部の光害が上空に錯乱している印象を受けたので、 光害カットフィルターを使用して撮影しました。 光害カットフィルターを使った分、元画像は若干シアンに寄った仕上がりになりましたが、 画像処理の際にカラーバランスを合わせることで対処しています。

オリオン大星雲の中心部は非常に明るいため、この写真では中心部が白く飛んでしまっています。 今回は段階露出を行わず、露出時間を600秒に設定して撮影したことも影響しています。 冷却CCDカメラなら、同じ露出時間設定でももう少し諧調を取り戻せるのですが、 デジタル一眼レフカメラでM42中心部の白とびを抑えようと思えば、段階露出は必須ですね。 しかし、こうした仕上がりの作品も、銀塩フィルムで写した頃の写真のようで悪くない気がします。


Imaging information

撮影光学系: コーワ PROMINAR 500mm F5.6 FL (マウントアダプター TX10使用, 500mm F5.6)

使用カメラ: Astro60D(キヤノンEOS60Dフィルター換装、冷却改造モデル)

フィルター: IDAS LPS-D1フィルター使用

カメラの設定: ホワイトバランス太陽光、ISO1600、RAWモード

赤道儀: ビクセンSXP赤道儀、SBIG ST-iにてオートガイド撮影

露出時間: 600秒×4コマ

画像処理ソフト: ステライメージ7、PhotoshopCC

撮影場所: 岡山県備前市八塔寺